【読み物】ピンクゴールドのアルタス フルート_Roseシリーズの生い立ち
ありがたいことに昨今、たくさんのお問合せをいただけるようになったアルタスにピンクゴールドをあしらったフルート。
アルタスのカタログやホームページを見て「載ってない」と思われた方もいるのではないでしょうか?
このアルタスのピンクゴールドのモデルは当店、ブラステックでしか販売いていない特別なフルートとして生まれました。
「もっともっと演奏者に喜んでもらえる楽器を提案したい」
そんな思いを胸に、試行錯誤し、こだわって、商品開発を行った結果、楽器店としては他に類を見ないオンリーワンのフルートが完成したのです。
その名も”Rose-ローズ”シリーズ。
フルートの各所にピンクゴールドのメッキを施すことによって見た目に美しいだけでなく、フルートの鳴りになめらかな深みとやわらかさ、臨場感、そして可憐な華やかさをプラスしてくれます。これが当店の”Rose”シリーズの人気のポイントです。
今回のブログではこの”Rose”シリーズの生い立ちについてご紹介させていただきます。
目次
Roseシリーズが生まれたきっかけ
私たちブラステックは今でこそプライベートブランドのサックスを作ったり、オリジナル加工のフルートを作ったりしていますがそれらを行う前はいわゆる一般的な普通の楽器店でした。
メーカーが出している楽器を販売しながら、音楽の楽しさや楽器の楽しさを地域の音楽愛好家の方々に提案し続けてきました。
しかし、やがて日々の業務の中で「楽器を通して奏者にもっと喜んでもらいたい」という気持ちが高まり変化して、「管楽器専門の技術者として、自分たちの技術を活かし、もっと喜ばれる楽器を作りたい」という目標を持つことに。
そんな想いからブラステックの管楽器専門スタッフで意見を出し合い”Rose”の原案に辿り着きました。
オリジナル仕様のフルートの発案
「フルートの各所に、違うメッキにしたら面白いんじゃない?」
そんな案を唱えたのは現在楽器センター福井の店長を務めるベテラン、外松秀俊でした。
長年、楽器業界に身を置き培ってきた確かな経験値とノウハウ。商品開発に必要なファクターをしっかりと持ち合わせている仕掛け人です。
市場のニーズやその時々の流行とスタッフのアイデンティティをブラッシュアップさせた上でのチャレンジ案は多くのスタッフのモチベーションあげました。
アイディアの面白さ、見た目に可愛さだけでなく音色を向上させる実用性も欲しいことから、フルート専門スタッフを主導にいろいろな議論を行いました。
「どこのメーカーのフルートにメッキをかけるか?」
「どこの部分にメッキをかけるか?」
「どんな種類のメッキをかけるか?」
「メッキをかけた結果どうなるか?」
そんな議論と思考錯誤の末に1つ試作品が残りました。
金属のもつ面白さ〜メッキの種類と効果〜
管楽器で使われる素材は大きく分けると「木材」「金属」に分けられます。
特にこの管楽器に使用される「金属」は古来から宝飾品として高い価値をもつ貴重品が多く、現代でも銀や金、プラチナなど輝かしい見た目を誇る高価な金属が採用されています。
なぜ音色の良し悪しを大切にする楽器というジャンルで輝かしい見た目を誇る金属を用いるのか。
これが楽器に使われる金属の面白いところ、素材としてどんな金属を用いるかによって楽器の音色が異なるのです。
例えば、金で作られたフルートの音色はそれはそれは濃密濃厚でゴージャスな響き、そして底知れないパワーとポテンシャルを持っています。
銀で作られたフルートではほがらかで奥行きのある優しいさ吹きごこちと気品のある凛とした響きが楽しめます。
しかし高価な金属を使用する比率が多くなってくると必然的に楽器の販売価格も大きく上がってしまいます。
金(9カラット以上)でできているフルートは200万円を超えるものがほとんどです。
総銀製のフルートは安くても60万円は降らないです。
しかしすべての奏者がこれらの高級なフルートを購入できる話ではありません。
「金製や銀製フルートのような素敵な音色を奏でたい。」
そんな思いを叶えるために非常に有効なのは金属で楽器をコーティングする『メッキ』と言う技法です。
どんな楽器の、どんな箇所に、どんなメッキを施すか、によって結果は大きく異なりますが
メッキの種類によって以下のように変化すると私たちは考えています。
メッキの種類と効果
- 金メッキ=音の芯が太くなり、音色の艶やかさと煌びやかさが増す。音の遠投性、パワーも高まる。
- ピンクゴールドメッキ=音の芯が太くなり、音色の柔らかさや華やかさ、臨場感が増す。アンサンブルの際の包容力が強くなる。
- プラチナメッキ=クリスタルのように透き通った混じりっ気のない住んだ音色になる。音の遠投性も高まる。
- 銀メッキ=ややしっとりとした吹きごこちが得られ、音色の落ち着き、艶が増す。バランスの整った甘美な響きになる。
これらのメッキの中で、私たちが選んだのは「ピンクゴールド メッキ」でした。
いくつかのテストを行う中で、ピンクゴールドにメッキされたパーツにより、可憐なルックスに可愛らしさが増すだけでなく、音色をビロードのように滑らかなものにし、楽器としての次元を上げてくれたのです。
私たちがピンクゴールドに恋をしたのはそれが始まりです。
名もなきワンポイントピンクのフルート
ピンクゴールドをかけるフルートはどんなものでも良い訳ではありません。
もともと暗い音色をもつものにピンクゴールドメッキをかけてしまうと楽器の持つ響きの輪郭がぼやけてしまいます。
たくさんのフルートメーカー中から私たちが選んだのはAltus Flute(アルタス フルート)でした。
自然豊かな長野、安曇野に工房を置き日々フルートを製作しているアルタスのブランドイメージはもちろんのこと、スタッフの多くがアルタスが作るフルートに対して好意を抱いてたのが大きいポイントです。
小鳥がさえずるような可愛らしい可憐なサウンドには思わずこころがキュンとしてしまいます。
そんな可憐なアルタスにピンクゴールドが合わないわけがありません。
野原で花を摘むフランスの少女のような可憐な響きを得られた際は思わず笑みがこぼれました。
そうして満を辞して生まれたのが頭部管のクラウンと反射板にピングゴールドメッキを施したA907<銀製頭部管>のモデルでした。
試作品の実力や如何に?
実際に出来たフルートが商品として自信を持てるものでなくては話になりません。
商品化の前に通常のA907とカスタム仕様のA907を地元のフルート奏者の方に吹き比べていただきました。
そこでいただいた言葉が「音の深み、増したね。良い笛だね」でした。
私たちの計画していた通り、サウンドにピンクゴールドの効力が良い形で付加され、それが受け入れられたのです。
バラのような可憐さ、それが”Rose”
さて完成したフルートですがせっかくいいものを作り出すことができたので素敵なネーミングが欲しいところです。
これについて考えていくうちに、オリジナルフルートの考案の際にスタッフの中嶋(現 ブラステック富山所属)から
「フルートは他の管楽器に比べ女性の奏者が多い。だから女性らしさを感じられるバラのようなフルートが良い」
という案が出て、『 バラ = Rose 』としたところスタッフ全員が賛同。
ここからブラステックの”Rose”プロジェクトが始動するのです。
商品化したフルートに対してのお客様からの喜びの声を聞くことが増えるにつれて、私たちのアルタスフルートへの愛も深まりました。
素敵と感じる音とデザイン、金属という素材、奏者の欲求と向かい合い、学び、それを販売する楽器に活かす。
これらの私たちのこだわりが多くの演奏者に受け入れられ、一緒に音楽を奏でられると言う喜びは音楽を普及する私たちにとってとても大きいものです。
これからも演奏者と共に歩んでいけるよう、真摯に楽器と向き合っていきたいと思います。
”Rose”series Line UP
“Rose”series とは
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