facebook twitter instagram

【レクチャーコンサート C.BECHSTEIN~プレイエルの系譜~】8月27日開催いたしました

2023/08/31 11:00:08

8月27日にMPC楽器センター金沢1F・ピアノクラウド金沢にて、【レクチャーコンサート C.BECHSTEIN~プレイエルの系譜~】を開催致しました。

レクチャーコンサートでは、ピアニスト佐藤祐希さんの演奏と、株式会社ベヒシュタイン・ジャパン代表取締役社長 加藤正人さんの解説によりベヒシュタインの魅力に迫りました。

レクチャーコンサートは佐藤祐希さんの演奏ショパンの「舟歌」からスタート。

透明感と多彩な音色により情景が描かれていくショパンの舟歌。

聴衆は佐藤さんの美しい演奏にじっと聞き入っていました。

こんなに間近で演奏を聴けるなんて!とても贅沢ですよね✨

演奏の後は、ドイツ国家資格 ピアノ製造マイスターである加藤社長の解説。

ショパン音楽の特徴やショパンが好んだプレイエルピアノの特徴をお話いただきました。

ショパンの音楽は旋律の重なりがたくさんあり、例えば女性の声部、それに呼応するような男性の声部、そしてその対話の後ろに複数の楽器による伴奏がありベースラインが見える。まるで”ミルフィーユのような音楽”と表現されるショパン音楽をささえていたのは、ショパンが好んで弾いたプレイエルでした。

プレイエルは、クリアな響き・音の立ち上がりが速く敏感に反応するため人の声のような抑揚をつけやすい楽器だったそうです。この特徴ゆえにショパンは「活力に溢れ、自分自身の音を見出すのに十分な力があるときにはプレイエルが必要です」と語りました。

ベヒシュタインピアノには、ショパンが自身の音楽を表現するために必要としたプレイエルの特徴が引き継がれています。

解説は、加藤社長にご用意いただきた資料を見ながら分かりやすく勧められ、皆様資料を見ながら理解を深めていかれました。

ここからが、このコンサートの魅力ポイント!

初めに佐藤さんに演奏していただいた「舟歌」作品60にはベヒシュタインの特徴が発揮される箇所が随所に見られます。

特徴的なフレーズをそれぞれ切り取ってもう一度佐藤さんに演奏していただき、それぞれのフレーズごとに抑揚感・透明感・多層的な響きをより意識して聴くことができました。

ベヒシュタインピアノはタッチが浅すぎず程よい重さがあるため、音色に変化がつけやすく、裏声のような音色など声色を変えて演奏されていること、また、透明度の高い音色で水を表現した部分、複雑な和音のパッセージでは苦しみや辛さなどの感情を、表現されたこと等佐藤さんの貴重なご意見を直接お聞きすることができ、「舟歌」への理解を深めることができました。

ベヒシュタインがプレイエルの流れを汲み特徴を引き継いでいるからこそ、ショパンの作品を演奏するうえでベヒシュタインピアノにしか表現できない “ショパンの色彩感” を味わうことができます。

奥が深いですね。

ショパンの後は、ベヒシュタインピアノの構造の特徴などを学びました。普段知ることのできない解説を聞きながら、配布された資料にメモを取られている方がたくさんおられました。大人だけでなくお子様も 素晴らしい✨

ショパンはベヒシュタインピアノを演奏することがありませんでしたが、実際にベヒシュタインを好んで用いたピアニストが多くいます。

佐藤さんはその中のリスト・ドビュッシーの作品を演奏してくださいました。

佐藤さんにはリストのメフィスト・ワルツ 第1番「村の居酒屋の踊り」を演奏いただき、原曲がオーケストラのための物で、そのオーケストラの響きを再現するように多彩な音色を意識して演奏されたことや、ストーリーのある曲なので場面ごとの色彩感を表現をされたことをお話しいただきました。1曲の中にロマンチックな部分や激しくエネルギッシュな部分、色彩豊かで次々と変化していくピアノの音色を聴かせて下さいました。

ドビュッシーの花火、アンコールにはプーランクのトッカータも演奏いただき大きな拍手とともにレクチャーコンサートは終演。

レクチャーコンサート終了後は、加藤社長に楽器の事を質問される方や、ピアノを見て下さる方がいらっしゃいました。

演奏と解説。両方同時に聴くことが出来たからこそ理解することができたベヒシュタインの魅力が、ご来場くださった皆様のこれからの音楽を楽しむ上での新たな発見に繋がると嬉しく思います。


ピアニスト

佐藤 祐希 さん

【プロフィール】

富山県生まれ。名古屋音楽大学ピアノ演奏家コースを卒業後、桐朋学園大学院大学修士課程を修了。これまでに守田裕子、山本千賀子、山本二郎、清水皇樹、野原みどり、鶴見彩、岡田博美の各氏に、室内楽を川久保賜紀、銅銀久弥の各氏に師事。第6回オルベテッロ国際ピアノコンクール(イタリア)第1位、第6回ダヌビア・タレンツ国際音楽コンクール(ハンガリー)第1位、第29回エピナル国際ピアノコンクール(フランス)現代音楽賞、等受賞。

過去にプレイエルのピアノを弾いたことがあるという佐藤さんの演奏は、一音一音の美しさやフレーズの表現、曲全体の作品感が色彩豊かで感動的でした。

美しく繊細な演奏から始まり、レイヤーの奥深さや多彩な音色、想像を上回る迫力感、フレーズとフレーズの間の無音の瞬間も全てが聴衆の心をつかみ、壮麗なピアノ技巧の作品と演奏に皆が引き込まれ魅了されました。とても速いパッセージでも無数の音が濁ることなく澄んだ響きで、聴衆の中には演奏中のペダリングをのぞき込む姿もありました。”響きが濁らない”というベヒシュタインの特徴と佐藤さんのペダリングテクニックにより実現された音色ですね。

ご協力いただいたアンケートではご来場くださったたくさんの方が佐藤さんの演奏を絶賛され、加藤社長も佐藤さんの演奏を「非常にインテリジェンスに富んでいてクレバーな演奏 素晴らしかった!」と絶賛されていました。加藤社長と同行して下さったベヒシュタインジャパンの熊田さんも「ベヒシュタインの魅力が非常によく表現されていてとても感動しました」とお話されていました。




ピアノクラウド金沢では今回佐藤祐希さんに演奏していただいたA160を常時展示しております。

コンパクトサイズのピアノですが、サイズ以上のパワーを持っています!フロアの最後方部でも迫力満点の演奏を堪能させていただきました。

繊細な音色からパワフルな音色までダイナミックレンジの幅が広く、ベヒシュタインの特徴である”立ち上がりが早く濁りのない透明度の高い響き” ”音の輪郭がはっきりとした粒立ち感” ”音色変化に富んだ多彩なサウンド” はA160からご体感いただけます。

”せっかくならいいピアノを持ちたい” ”お部屋のゆとりも確保したい” そんなご希望にぴったりのピアノです。

当店でのご試弾はいつでもお気軽にお声がけください。また、他のモデルも弾いてみたいという方には当店から【ベヒシュタイン・セントラム 東京】または【本社ショールーム】をご案内させていただいております。

ヨーロッパのサロン文化に育まれたベヒシュタインの音色をぜひ一度お試しください。

タグ: , ,
Written by
Hirono Inui

ピアノクラウド金沢

お問い合わせ
076-221-1544
(「ピアノクラウド金沢」 鍵盤楽器・楽譜フロア 月~土10:00~20:00 日祝10:00~19:00 水曜定休)

お知らせいただいた個人情報について
当店は石川県公安委員会より正式に古物販売の許可を得ていますので、お客様の大切な楽器をお預かりしたうえで、安全に販売することが可能です。
古物商許可番号 石川県公安委員会 第511010008228号

Recommend Brand

Shop Info