ペダルの役割ご存じですか?
グランドピアノ、アップライトピアノには3本のペダルがついています。
そのペダルを全部お試しになられたことはありますか?
普段使うペダルって限られていて、右足のペダルはよく使うけど他のペダルの
あまり使ったことがないという方が多く、意外とその効果を知っていないということも多いかと思います。
ペダルを踏むと音はどのように変わるのか今回はそんなペダルの役割についてご紹介!
■右側のペダル:ダンパーペダル
一番よく使用されるペダルで、このペダルを踏むとピアノの中では、
ダンパーという、ピアノ弦の響きを止めている部品が弦から離れる仕組みとなっています。
したがって弾いた弦の音だけではなく、弾いていない弦の共鳴音も加わることで
伸びのある、広がりのある音になります。
■左側のペダル:ソフトペダル(アップライトピアノ),シフトペダル(グランドピアノ)
ダンパーペダルとは違いシフトペダル、ソフトペダルには響きを弱める機能があります
このペダルは、グランドピアノとアップライトピアノで中の仕組みに大きく違いがあります。
まずグランドピアノのシフトペダルは88鍵すべての鍵盤とハンマーアクションが右に少しずれる作りになっています。
通常1~3本の弦を1つのハンマーで打鍵いして音を鳴らしているのに対し、シフトペダルを使用すると
ハンマーの位置がずれ、打鍵する弦の本数、または弦を打つ箇所が違うため音色に変化を与えます。
個性豊かな音作りをすることができます。
対しアップライトピアノのソフトペダルを踏むとハンマーアクションが通常の位置より弦に近づきます。
したがってハンマーの弦への当たりが弱まるので全体的な音量や響きが弱くなります。
(野球やゴルフなどと同じくスイング幅が少ないとパワーが弱まる原理)
結果として弦を打鍵する箇所に変化はない為、グランドピアノのシフトペダルのように音色の変化はありません。
■真ん中のペダル:マフラーペダル(アップライトピアノ),ソステヌートペダル(グランドピアノ)
真ん中にあるペダルもグランドピアノとアップライトピアノで働きが異なります。
まずグランドピアノのソステヌートペダルは、ダンパーペダルやソフトペダルのように踏んだ瞬間に見た目や
音色に変化をもたらすペダルではありません。
このペダルが効くのは「踏んだ時点で鍵盤を押していた音」だけになります。
このペダルを踏んだ時に押していた鍵盤のダンパーだけが弦に降りなくなり、
鍵盤から指を離してもその音だけが止まらずに音が伸びる機能となります。
稀ではありますが、pedale sostenuto(略してp.s.)と書かれている場合は作曲者がこのペダルを使用してほしいということです。
対してアップライトピアノはハンマーと弦の間にフェルトが入る事で音量を小さくすることが出来ます。
騒音の問題等で大きな音で練習できない場合にオススメです。
まとめ
ピアノの3つのペダルの持つ役割はお分かりいただけたかと思います。
実はこれらの機能、かつてのピアノは膝や手で操作していたそうです。1783年にロンドンのブロードウッド社が足のペダルの特許を獲得。その後イギリスのピアノ生産者、ウィーンのピアノ生産者の間で瞬く間に普及したらしいです。というのも膝でこれらの操作を行おうとすると上半身の動きが限定されてしまうため、音域まで固定されてしまうというデメリットがあったためです。
機能を足のペダルに移動したことで、演奏する音楽の可能性が広がったとのことで現代に繋がるのですね。
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タグ: ピアノ, ペダル