【高額買取♫】歴史的名器 セルマー マーク6 テナー を買い取りました。
こんにちは Brasstek白山の丸七です。
SELMER社のMARK VI (マーク6)のテナー が買い取りました。世界で一番有名なサックスと言っても過言ではない逸品です。
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Henri Selmer 社 MARK VI Build in France
マーク6はセルマー社を世界のトップサクソフォーンメーカーに押し上げた歴史的モデルです。
アドバイザーにコンセルバトワール・パリの教授であるマルセル・ミュールを迎えて設計された話は有名です。
マーク6以前のスーパーバランスドアクションなど他のヴィンテージ楽器も人気が高いですが、このマーク6はセルマー以外のブランドのサックスにも大きな影響を与えました。
前機種からの改良点は、オクターブキーや、左手小指テーブルキーのシーソー機構等です。
色々な運指でスムーズな指運び、演奏が用意になりました。
このマーク6のシステムは現在のサックスのほとんどに採用されています。
長期間の製造に伴いマイナーチェンジが随時行われており、製造時期によって楽器の特性が異なっています。
中でもアメリカで組み立てられた個体、いわゆるアメセルは現在でも非常に高い人気を誇っており、状態のいい個体の現象から骨董的価値も上がり続けております。
その影響もあってフランスで組み立てられた個体、フラセルのマーク6も人気が急上昇しており程度の良い個体は高額で取引されております。
すでに発売から50年以上経過していますが、マーク6はハンドメイドであったという点も併せて高い品質で作られていました。今尚生きる伝説であるかのようにサックスファンの心に魅了しつづけております。
何十年も経った今尚、 なぜマーク6 は良いのか?
諸説語られておりますが、楽器修理人の目線で考察すると
・製作の精度と設計
・楽器の素材
という点が大きいのではないかと考えられます。
これを一つ一つ紐解いて行ってみましょう。
▼製作の精度と設計
マーク6の生産が終了してから50数年の年月が経ちますが、生産元のフランスのセルマーでさえマーク6を復刻させたモデルを製造しています。
マーク6の生産終了後にマーク7、SA80、シリーズ2、シリーズ3など多くのモデルを製造してきましたが過去の産物であるマーク6の存在を上書きし、消し去ることができませんでした。
今では多くのメーカーがマーク6の設計を解析し当時のセルマー社と至高の奏者マルセル・ミュールの研究の賜物を参考に楽器の製作に励んでいます。
これらのことから 「人の心を掴む設計」がされていたことを証明できます。
また当時は機械製作の工程はもちろんありましたがハンドメイドの工程も今より多かったことが時代の背景から推測されます。
ハンドメイドの工程が多い=職人のこなす仕事件数が多い=高い経験値で高い技術力を有する
というように職人の技術力、また製作にかける時間も今よりも高かったことでしょう。
▼楽器の素材
材質を「真鍮」という言葉で片付けてしまえばそれでおしまいです。
真鍮は銅、亜鉛、合金です。
しかし当時の金属の錬成制度は今ほど正確ではなくさまざまな不純物が真鍮に含まれていたと考えられています。
楽器のサウンドや吹き心地は設計やセッティングだけでなく楽器の素材、仕上げで大きく変わるのは知られています。
長野県の安曇野に工房を置くフルートメーカー、Altus Flute はこれと同様なことに気づき1850年以降に作られていた伝説のフルート、ルイ・ロットの素材の銀の成分に着目をしました。
銀以外に含まれているものを分析し復刻、するとその蘇った銀を使用したフルートはルイ・ロットの持つ音色に近しいサウンドを有しました。
これらはSELMERのMark6などのヴィンテージ楽器にも言えることだと思います。
これらの銅、亜鉛の配合、そして不純物含まれている何かが音色や響き、吹奏感に大きな影響を与えていることが考えられます。
アメセルもフラセルも工場は同じフランス、もちろん材料も一緒です。
そのため海外では日本ほどアメセル(=フランスでパーツを作りアメリカで組み立てたもの)、フラセル(フランスでパーツを作りフランスで組み立てられたもの)の区別はあまりせず『 MARK VI 』として共に人気がある。とアメリカ帰りのサックスマンから聞いたこともあります。
なぜマーク6は良いのか、という点ではこれらのポイントが大きな鍵を握っています。
またレジェンド的プレーヤーたちがこぞって使用していた、という点でも物や道具にまつわるストーリーを大切にする日本人にとってマーク6はひときわ輝いて心に映ったことでしょう。
当時のクラシック奏者からジャズ奏者まで多くのプロ奏者がこぞってマーク6を使用し、多くの名盤レコードでもサウンドの形跡が残っております。
ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ、スタンゲッツ、マイケル・ブレッカーなどマーク6を使用してきた歴史的有名プレーヤーを挙げるとキリがありません。
今回入荷した個体は製造番号が17万番台、時期的には1970年代に製造されたいわゆる後期の個体です。
製造も組み立てもフランスで行われた、いわゆる「フラセル」です。
「後期の個体はマーク7寄りだ」と言われることが多いですがこの個体では前期、中期の個体と同様にプラスチックレゾネーターのタンポを使用しております。
これによって小回り、小技の効く仕上がりになっております。
パッドに関してはすべて新しいものに交換しております。
サウンドの面では今の段階でもマーク6らしい奥深さとダークなヌメり感を感じられるのですが、今新品状態のタンポがトーンホールに馴染んでくるとよりヴィンテージらしいクイックなプレイが楽しめるようになると思われます。
ラッカーはオリジナル、少し通常使用によるラッカーの傷、管体の変色、など見られますがその残存率も約90%と非常に高く前オーナーの管理が良かったことが伺えます。
▼個体評価
反応の良さ :1 2 3 ④ 5
抵抗感 :1 2 3 ④ 5
音のエッジ感 :1 2 ③ 4 5
音の柔らかさ :1 2 ③ 4 5
音のハスキーさ:1 2 ③ 4 5
音のツヤ感 :1 2 3 ④ 5
音色の明るさ :1 ② 3 4 5
操作性 :1 2 3 ④ 5
<試奏の所感>
全タンポ交換直後でタンポがまだ馴染んでいないため吹奏感がやや重めに感じますが音色、ヌケ感などのバランスがとても良いです。
特に吹けば吹くほどマーク6特有のダークで滑らかな心地よいヌメり感を感じることができます。通常の音域だけでなくフラジオを使った際の命中率もとても良く1つ目のフラジオの「ソ」からさらにそのオクターブ上の「ソ」まで正確に当てることができました。
吹き込んでいってタンポが馴染んだ先の楽器の鳴り(成り)がとても楽しみな個体です。
昨今では状態の良い個体になかなかお目にかかれなくなってしまった素晴らしいヴィンテージです。
ヴィンテージものは1点ものですのでご検討の方はお早めに。
試奏動画はこちらからご覧ください。
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