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禁断の対決!?Martin と Taylor の仕様とサウンドを徹底比較【試奏動画あり】

2022/12/26 07:02:17

竹山です👨‍🦰

長い歴史の中で常にアコースティックギターの「標準」となるものを作り続けてきた「Martin」と独創的なデザインと先進的な技術を武器にアメリカでトップクラスのシェアを誇るギターブランド「Taylor」。

今回のBlogでは、 MartinとTaylorの仕様とサウンドの違いを徹底的に比較していこうと思います。

早速ですが、今回の比較するギターをご紹介させていただきます。

Martin D-28 Standard

もはや説明不要の永遠のスタンダード「D-28」トップはシトカスプルース、サイドバックにはインディアンローズウッドの1本です。

Taylor 2022 Limited Edition 414ce Rosewood V-Class SEB

シトカスプルースとインディアンローズウッドを採用した414ceをベースに製作された国内入荷15本の2022年リミテッドモデル。
D-28とウッドマテリアルはほぼ一緒です。

こちら2本を比較していこうと思います。


ネック編

ヘッド

定番の四角形にテーパーのついたシェイプ。
このMartinロゴに憧れた人も多いのではないでしょうか?
3:3ヘッドでシンプルな構造です。

トラスロッドはボディ内で調整する形なのでトラスロッドカバーはございません。

Taylorオリジナルの上端がえぐれたスタイリッシュなフォルム。
リミテッドモデルならではのゴールドペグが高級感を与えてくれています。

ヘッドからのトラスロッド調整可能ですので、手軽に好みのアングルに調整できます。


ペグ

オープンギアのグローバー社製のペグを採用。

Taylorオリジナルのロトマチックタイプのペグを採用。


ボリュート

ヘッドアングルの強度確保の為、ボリュートが搭載されています。

元はヘッドとネックをそれぞれ別に作っていた時代にそれらを継ぎ足す為の構造という説が濃厚です。

ルックス的にも高級感を感じます。

こちらはボリュートがございません。

ネックとヘッドがスカーフジョイントにて接合されておりますが、一般的なスカーフジョイントと違いなめらかな曲線になるよう接合されており、接着面が広くとれるような造りになっております。

人間ではなかなか真似できないコンピューター制御ならではの加工精度です。


ナット

ナットの素材は「Bone」。

一般的にはカラッとしており分離感の良いサウンドになると言われており、これもまた定番ですね。

ナット幅は44.5mm。
最近は細めのネックも増えてきたので、太く感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的な太さと言えるでしょう。

ナットの素材は「Black Tusq」。

ナット交換の際にこちらに変えたこともあるという方も多いのではないでしょうか?
高分子素材製で滑りが良くチューニングの安定に一役買っています。

ナット幅は同じく44.5mm。
Martinと同じナット幅です。


ネック

サテンフィニッシュで仕上げられたネック

意外かもしれませんが、グリップ感は薄く握りやすいです。
形でいうならばDシェイプが一番近い印象。

どんなフォームでも対応できる懐の深いグリップ感です。

こちらも同じくサテンフィニッシュで仕上げられております。

グリップ感はネックの頂点がわずかに感じられる程度のやんわりとしたVとCシェイプの間くらい。
どちらかというとCシェイプな印象です。

Martinに比べると握りこむフォームが合いそうですが、Martinの方が薄いグリップ感です。


指板

一見、ローズにも見えるような木目が見えますが、こちらはエボニー材が採用されております。

インレイはドットインレイが採用されていてシンプルな外観です。

こちらもエボニー材が採用されております。

本個体のエボニーはMartinよりは黒いものが採用されており、インレイもEngraved Victorianインレイが採用されることで高級感があります。


ボディ編

ボディシェイプ

言わずと知れた「ドレットノート」シェイプ。

大きく、厚さがあり、腰のくびれが浅いのが特徴。
多くのミュージシャンや一般ユーザを虜にしてきたこのボディ形状により、豊かな音量が得られます。

テイラーを代表する最も人気のあるボディシェイプ「グランドオーディトリウム」シェイプ。

フィンガーでもピックでも扱い易いレスポンスが特徴です。


バインディング、ロゼッタ、ピックガード

アンティークホワイトとマルチストライプのバインディング、ロゼッタが採用されています。

ピックガードはべっ甲柄のものがセレクトされており、大人らしい落ち着きと威厳を感じる外観です。

ホワイトと細めのマルチストライプのコンビネーションのバインディングに、限定仕様ならではのロゼッタが目を惹きます。

ピックガードもオリジナルのシェイプになっており、全体的に高級感あふれるモダンな雰囲気が特徴的です。


サイド&バック

イーストインディアンローズウッドをサイド&バックに採用。

ローズ材らしい美しい木目とバックセンターの飾りが「Martin」を感じさせます。

こちらはインディアンローズウッドをサイド&バックに採用。

バックセンター飾りはございませんが、Taylorと言えばというところでサイド上部にエレクトリックのコントロールが搭載されております。


ブリッジ

ブリッジにはエボニー材を採用。
サドルにはボーンが採用されており、程良い硬さで芯のあるサウンドが特徴的です。

こちらもブリッジ材にはエボニーが採用されています。

サドルには樹脂を圧縮して製作されるミカルタ材のものが採用。
粘り気のあるサウンドが特徴的です。


サウンド編

ブレーシングには、一般的な…というよりもMartinが一般的にしたXブレーシングが採用されております。

ブレーシングの位置をサウンドホール側にシフトされる「フォワードタイプ」。

ブレーシングにはスキャロップ加工を施さず、野太い低音と豊かな鳴りを獲得しています。


本個体は個人的には弾き語りの方にオススメしたいです。

身体にも響いてくるローは弾き語りの際にはリズムを取りやすく、ハイが歌声に華を添えてくれる…そんなサウンドのように感じます。

ピッキングへの追従性も素晴らしく、この鳴り方をどのように使うか考えるのも楽しそうです。

多くの人が耳にしてきた、高級感溢れるあの憧れのサウンドです。

ブレーシングには、Taylorのマスタービルダー、アンディ・パワーズ氏が開発したV-Classブレーシングが採用。

豊かなボリュームと、のびやかなサスティーンが得られる独自のブレーシングパターンです。

伝統的なX-ブレーシング構造とはまた違ったイントネーションが特徴的です。

スッキリしたローとハイミッドからハイにかけてピークを感じます。

個人的に魅力に感じるのはリッチな倍音でしょうか。
音像が深く、くっきりしており自分のプレイのレベルを数段上げてくれているような…そんな錯覚を起こしてしまいそうです。

ローポジションからハイポジションまで音の分離感もあり、ギターソロやテクニカルなプレイはやはりピッタリでしょう。

ライン接続して、エフェクターを使った攻めた音作りもしっかり楽しめそうです。

まとめ

両ブランドとも確かなこだわりと、そのギターからしか得られることのできない唯一無二のサウンドが特徴的でした。
木材的にはほぼ同様のものが使われているのにも関わらず、ブレーシングや細かな仕様でここまでサウンドが変わるのはアコースティックギターならでは。

個人的には、

  • ピックストロークでガシガシ弾きたい人はD-28
  • オールマイティにいろんな奏法を試してみたい人は414ce

がお勧めです。

今回ご紹介したギターは下取りやショッピングローンで賢くお買物される方が多いです。
現在、Red Guitarsにて行われているキャンペーンをご紹介して、本Blogの締めとさせて頂きます。


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