珠玉の音色 ~いしかわ国際ピアノコンクール入賞者による特別演奏会~ヤマハ銀座コンサートサロン
第8回いしかわ国際ピアノコンクールのエントリーが10月1日よりスタートしました。
【エントリー期間2025年10月1日(水)~2026年2月28日(土)】
このコンクールは、石川の豊かな文化と芸術環境を背景に、世界へ羽ばたく音楽家たちの登竜門として知られています。
2025年9月21日(日) これまでに いしかわ国際ピアノコンクール入賞者されたピアニスト3名が出演し
特別演奏会がヤマハ銀座コンサートサロンで行われました。


出演者は
中田 広規 第7回ジュニア部門Jr.Ⅱカテゴリー 第1位及び海老彰子審査員特別賞受賞
Program
ラモー:新クラヴサン組曲集 第1番(第4組曲)イ短調 1.アルマンド
メンデルスゾーン:幻想曲「 スコットランド・ソナタ」 嬰ヘ短調 Op. 28
メトネル:忘れられた調べ 第2集 より「悲劇的ソナタ」 ハ短調 Op.39 No.5
中島 結里愛 第6回ジュニア部門Jr.Ⅱカテゴリー 奨励賞及び練木繁夫審査員特別賞
program
ショパン:エチュード Op.10-1
ショパン:ノクターン Op.55-2
ショパン:バラード第4番 Op.52
ショパン:ポロネーズ第5番 Op.44
黒岩 航紀 第4回大学・一般部門 金賞及びGabriel Kwok 審査員特別賞
program
チャイコフスキー=プレトニョフ:バレエ音楽『くるみ割り人形』Op.71より
「アンダンテ・メストーゾ」
ラフマニノフ:前奏曲 Op.32-12
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番(1931年版) Op.36
中田 広規

2011年10月生まれ。5歳半よりピアノを始める。第42回静岡県学生音楽コンクール小学生高学年の部第1位、併せてピアノ部門最優秀賞、グランシップ館長賞受賞。第24回大阪国際音楽コンクールAge-E3部門第1位ならびに大阪府知事賞、実行委員長賞、パリ・ミュージック・フォーラム賞を受賞し、NYカーネギーホールでのコンサートに出演。いしかわ国際ピアノコンクールにて、第6回ジュニア部門Jr.Iカテゴリー第1位、第7回ジュニア部門Jr.IIカテゴリー第1位・海老彰子審査員特別賞受賞。AADGT主催“Passionof Music Japan 2025”にてダイヤモンド賞受賞。これまでにピアノを三宅恵理・黒河好子の各氏に師事。現在、静岡県富士宮市立富士宮第二中学校2年生。
中島 結里愛

東京藝術大学音楽学部附属高等学校1年生。岡山県出身。幼少期より母の手解きを受け、9歳よりくらしき作陽大学モスクワ音楽院特別演奏コース ジュニア・カレッジに在籍。ドミトリー・リュトコフ、アレクサンドル・ベルシーニン、エレーナ・サヴェリエワ、アンドレイ・ミキタ各氏他、モスクワ音楽院教授より指導を受ける。13歳より松嶋知香氏に、今春より萩原麻未氏に師事。これまでにアンジェイ・ヤシンスキ、ディーナ・ヨッフェ、ミハイル・ヴォスクレセンスキー各氏を始め多くの著名ピアニストのマスタークラスを受講。第21回大阪国際音楽コンクール リサイタルコース史上最年少10歳にて最高位。第6回いしかわ国際ピアノコンクールジュニア部門Jr.IIカテゴリー奨励賞及び練木繁夫審査員特別賞。第25回ショパン国際ピアノコンクール in Asiaプロフェッショナル部門 史上最年少14歳にて銀賞。第14回ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan 特別コース特級部門 金賞第1位・グランプリ・杉谷昭子賞。褒賞としてスイスにてソロリサイタル、イタリアにてオーケストラと共演。第25回岡山県芸術文化賞準グランプリ受賞。今年4-5月に開催された第19回ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)予備予選を大会最年少にて通過し、10月の本大会に出場予定。
黒岩 航紀

東京藝術大学音楽学部ピアノ科を首席で卒業。同大学大学院修士課程、及びリスト音楽院修了。2023年第17回チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門セミファイナリスト及び特別賞。第84回日本音楽コンクールピアノ部門第1位。第11回東京音楽コンクールピアノ部門第1位及び聴衆賞。KIPA国際ピアノコンクール2019第1位。第27回青山音楽賞新人賞、第14回宇都宮エスペール賞、第19回松方ホール音楽賞受賞。バッハからコンテンポラリーまでレパートリーも広く、2019年東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C」出演。NHK-BS「クラシック倶楽部」NHK-FM「ベスト・オブ・クラシック」「リサイタル・ノヴァ」「リサイタル・パッシオ」等多数出演。これまでに、東京フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、ロイヤルフィルハーモニックオーケストラ、ローマトレオーケストラ、サンクトペテルブルク国立アカデミーオーケストラ等と共演。1st CD「sailing day」に続く2nd CD「展覧会の絵」はレコード芸術特選盤に選定。2024年発売の3rd CD「ブラームス ピアノ作品集」は新聞や音楽誌にて高い評価を得ている。芹沢直美、秦はるひ、江口玲、ファルヴァイ・シャーンドル、アンリ・バルダ各氏に師事。東京藝術大学ピアノ科非常勤講師を務め、現在、甲斐清和高校音楽科非常勤講師。CJM神宮の杜音楽院講師。

中田広規さん ― 若さと完成度を兼ね備えた期待の中学生ピアニスト
まだ中学2年生とは信じがたいほど、堂々とした演奏ぶり。若干14歳ながら、すでに国内外の多くのコンクールで賞を受賞している中田さんのピアノは、繊細なタッチと構成力が際立っていました。
特に印象に残ったのは、細部への意識の高さ。音の粒立ちが美しく、丁寧に一音一音を紡いでいく姿勢に、これからの成長の可能性を大いに感じました。
中島結里愛さん ― 感性と知性が融合した成熟した音楽性
東京藝術大学附属高校1年生とは思えない、大人顔負けの深い音楽性。結里愛さんの演奏には、しなやかで詩的な表現が見事に共存していました。
これまで数多くの国際的な受賞歴を誇り、ショパン国際ピアノコンクール本大会にも出場予定という快挙。今回の演奏でも、ひとつひとつのフレーズに彼女の内面世界が滲み出ていました。
黒岩航紀さん ― 圧巻の表現力と多彩なレパートリーで聴衆を魅了
実績・実力ともに抜群の黒岩航紀さんは、演奏からは、これまでの豊富な舞台経験がにじみ出ており、圧倒的な表現力と安定感で会場を掌握していました。
バッハから現代曲まで幅広くレパートリーを持つ黒岩さんですが、どの作品にも誠実に向き合い、自分の音楽として届けてくれるのが魅力。自然と引き込まれてしまいました。
素晴らしい演奏ありがとうございました。