【リニューアル】ヤマハアップライトピアノの「X支柱」とは?
楽器センター金沢の本多です。
突然ですが、ヤマハの中古(リニューアル)ピアノに採用されている「X支柱」(えっくすしちゅう)をご存知でしょうか?
リニューアルアップライトピアノの中でも上級機種にしか採用されておらず、通常機種と比較すると音色にも差がでます。
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(画像の左側がX支柱のピアノで、右側は4本支柱のスタンダードモデルのピアノ)
※今現在、製造販売されているYAMAHAアップライトピアノは5本支柱となっています。
まずX支柱とは、↑の画像を見ていただいてお分かりいただけるように、アップライトピアノの背面がX状になっています。
では、なぜこのような背面がX状になっているのでしょうか?
理由はピアノの弦がすごい力で引っ張り、固定されていることが要因なんです。
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ピアノの弦は1本に対して約80kgの張力が掛かっており、全部の弦では約20tもの張力が掛かっています。
この張力は通常フレームで支えるということで造られていますが、このフレーム(画像の金色のパーツ部分)のみで支えることは極めて難しく、全体の「ねじれ」が生じやすいのです。
この「ねじれ」を減らすために考案されたものがX支柱です。
↑の画像を見ていただくとピアノの弦は縦のみに張られているわけではなく、低音弦は斜めにも張られていることがお分かりいただけると思います。
弦と同じように支柱を配置することにより、縦、横、斜め、あらゆる方向の張力に耐えるよう考えられ製造されたモデルだということが分かります。
また張力から生じる『ねじれ』に対する強度を高め、響板の安定感が増し、音色も通常グレードのピアノとは違います。
今なお人気の理由も弾いて頂ければ分かって頂けると思います。
楽器センター金沢にも展示しておりますので、ぜひお気軽に弾きにきてください(^^)/