洋書の楽譜入手は根気が必要?
こんにちは、楽器センター金沢の織田です。
先日ペータース版のシューマン:ピアノ協奏曲 Op.54(ピアノ・リダクション版)のご注文をお受けしたのですが、
これまでの楽譜は絶版になっていて、いまは新しい版がでている、ということがわかりました。
こちらが絶版といわれた楽譜です。2010年ごろに発売されたものだと思われます。
で、新しいほうがこちらの楽譜。今年発売のものです。
表紙だけではなにが違うのやら・・・という感じですが(苦笑)、
版の違いは、簡単に言えば出版年と校訂者の方が違うというだけです。
あとになって絶版だったはずの楽譜がまだありますよと連絡があり、
「?」となったのですが、どうやらこれはペータースという会社の形態に関係があるようで・・・
ペータースの拠点は3つあります
ペータースは、イギリスとドイツ、アメリカに拠点があります。
流通の関係からか、イギリスから楽譜がやってくるようなのですが、
そこでの在庫がなくなって絶版と判断してしまったそうです。
でも、他の拠点には在庫があり、
ペータースに確認したところ、絶版にはなってない楽譜ということで
今後も手に入れることが先日確認できました。
より厳密に楽譜をつくるペータースはベーレンライターなどとともに音の間違いなども少なくとてもありがたい出版社。
絶版といわれても、あきらめないで問い合わせることは意外と無駄にはならないのかも・・・と思った出来事でした。
新しいものがいいのか?
研究が進み、自筆譜がみつかったりすると、やはり楽譜は進化していきます。
作曲家の意図を読み取り、生きた時代の音楽を表現することが重要な現代においては、
やはり新しい楽譜を追い求めることは必要だと思います。
でも、ショパンだとエキエル版が最近増えてきてはいるものの、
パデレフスキ版はまだまだ根強いですよね。
また、コンクールなどでは難しいかもしれませんが、
いまでは手に入らないクロイツァー版を大切に愛用している方もいらっしゃいます。
楽譜はそのとき自分が勉強したことをのこせる財産になるので、
過去の自分を大切にして、最新事情にも目を向ける・・・のが理想かもしれません。
洋書のことなら・・・
洋書は海外発注になることが多く、見て選ぶということが難しい楽譜ですね。
なるべく情報を集めてから購入の判断をしたい方も多いと思いますので、
ぜひお気軽にご相談ください。少し時間はかかってしまうかもしれませんが、丁寧にご対応いたします。