【レポート】塚原利理先生公開講座開催!
楽器センター金沢の織田です。
本日は、11/4に開催された塚原利理先生の公開講座の模様をお送りします。
「科学的ピアノ指導法」と銘打たれた今回の講座ですが、目からうろこの連続でした!
塚原先生のお話は大変明確でわかりやすく、
ひとつひとつ納得して聞き入っている指導者の先生方の姿が大変印象的でした。
子どもの成長に合わせた指導が大切
面白いお話たくさんあったんですけども、一番興味深かったのは「最重要他者」という言葉。
これは発達心理学などでよく使われていて、「子どもの年齢に応じて最も影響を与える他人」を指します。
最重要他者は年齢とともに変わっていき、
- 0歳〜10歳前後頃:お母さん
- 10歳前後〜13歳頃:学校やピアノの先生
- 13歳〜18歳頃:友達
- 18歳〜25歳頃:恋人
と移り変わっていきます。
つまり、10歳ごろまでは子どもにとってお母さんがすべて!
お母さんの言葉一つでやる気マンマンになれる!!ということなのです。
だからピアノの先生は、お母さんに関心を持たせるようにしてくださいとのこと。
なぜならレッスンは週に1、2回ほど。家庭での時間をどう過ごすかが大切だからです。
ピアノの先生は音楽を教えてくれる存在にとどまらず、お子さんの成長を見守り、時には親御さんとお子さんの関係をとりもつような存在でもあるんだなとあらためて思います。
子どもの発達に沿って指導できるバスティン教材
例えば、音符の種類の違いをわかってもらうって大変なことですよね。
全音符、2分音符、4分音符、8分音符・・・
いろいろ工夫されて4等分できるリンゴのおもちゃなどを使い
「2部音符って4部音符2個分だよ」とか教えている先生も多いのでは?
でも塾などに通って数字に強くなったお子さんは別として、
2~6歳くらいのお子さんに教えて「わかった!」と言ってくれたとしても、塚原先生曰く、それを鵜呑みにしないほうがいいとのこと(笑)。
それは先生の「保存の概念」のお話がありまして、
~6歳までのお子さんだと、同じ量・同じ数なのに並べ方や入れ物の違いによって大きく見えたり、容量が多く見えたりするのだそうです。
たとえばおはじきを5個ずつ2列にならべて、片方だけおはじきの間隔をあけて個数を質問してみると、数が少ない、もしくは多いと言う場合があります。
こういった見え方に左右されずに実際の状態や特徴を保存して理解する能力を「保存の概念」といいます。
これがないと、たとえば1小節目にでてきたドの音と8小説目にでてきた同じ高さのドの音が、同じだとなかなか認識できないお子さんもいます。
成長の早さは人それぞれですし、わからないからといってそれは成長途中なので、それを理解してあげなければならないということですね。
そんなときこんな教材がおすすめ!ということで、こちら。
五線譜の上にイラストが描いてあるのですが、
模様がちゃんと音符になっていて、ぬりえを楽しみながら音の位置を理解してもらえるよう指導できます。
クジャクとかちょうちょなど、わくわくするイラストがたくさん!!
早速、生徒さんに試された先生方から「みんな楽しくやってくれたの!」とご報告してくださいました。
こんな風に楽譜の読み方が習得出来たら楽しいですよね。
もちろん楽器センター金沢にございますので、まずはご覧ください。
塚原先生のお話は本当に興味深いものばかりでしたが、
時間の都合上、まだまだ聞きたいことがたくさんあるのに・・・!という思いの中終わってしまいました。
また先生のお話をじっくり聞きたいですね。
今回は塚原先生、参加者のみなさま、ありがとうございました!!