【レポート】今野万実先生公開講座
楽器センター金沢の織田です。
梅雨があけていないはずなのに、この暑さにはまいりますね(汗)。
しかしながら、7/5(火)に開催した今野万実先生の公開講座はいつも以上に盛況で、たくさんのピアノ指導者の先生方が!
エネルギッシュに2時間たっぷりレクチャーしていただきました今野先生、そして受講された先生方も誠にありがとうございました!
導入期のこどもたちの「指づくり・音づくり・耳づくり」
今野先生の公開講座のポイントはつぎのとおり
・良い響きの音で演奏できる子供を育てるには?
・導入期からの徹底した指づくりと、響きを聴き分けられる耳を育てていくには?
・30分のレッスンの中で実際にどこまでこだわり、かつ子供たちに笑顔で達成感をもってもらうには?
・楽しくピアノに触れ合いながら、知らず知らずのうちにテクニックと表現力を身につけるには?
導入期のこどもたちを指導していくうえで大切なこの4つのポイントは、先生がこれまで指導してこられた中で培われたもの。
基礎をしっかりおさえることができ、その先のバッハのインベンションなどの指導へすすみやすくなる効果があったそうです。
そして導入書としては「はじめてのギロック」がおすすめとのことで、
どんな風に活用すればいいかもレクチャーしていただきました。
おしえていく順序としては
指づくり→音づくり→耳づくりの順。
先生が出された著書にすべて網羅されているのですが、このレポートではその一部をご紹介したいと思います。
導入期の子どもたちが弾くピアノの音とは
まずはノンレガートの練習からはいりますが、
今野先生曰く、導入期の子どもたちの手は関節がグニャグニャ。
それでいて肩や手首をガチガチにかためて大きな音を出してしまいがちです。
手の形を整えて、安定した音を響かせることはできません。
そこで先生は①第1関節を安定させる+②脱力を意識して、鍵盤からいい音を引き出せるように
「指どめクリップ」という手作りグッズを紹介してくださいました。
とってもかわいいですね!
「フカ~ッ」と言って深く呼吸をするように、まずは3の指でクリップを押すことで力任せに音を出さないように指導するというわけです。
今野先生は、聴講なさっている先生方に自分のレッスン風景のDVD映像を見てもらいながら、
「子どもはできなくて当たり前ですよね。だから何回でも同じことをできるまで、本気で繰り返して言い続けなければいけません」とおっしゃいました。
レッスンの映像をみていると本当にその言葉通りに指導なさっていて、先生がいかに一生懸命伝えているかが伝わってきます。
生徒さんは「無理ー!」といいつつも(笑)、嫌がっている様子はまったくありません。
クリップも100円ショップなどで売られているものを使用し、こどもたちが楽しく使えるように可愛いイラストなども書いてあって配慮がされています。
レッスンが楽しく、先生が本気で向き合ってくれるからこそ
「こんなに先生が言ってるんだからやってみようかな・・・・・・?」
と子どもたちも思ってくれるんじゃないでしょうか。
そのほかにも、レガートやスタッカートの指導の方法までじっくり教えていただきました。
続きが気になる方はぜひこの書籍をチェックしてくださいね。
こどもを指導するとき大切なこと
今野先生がくりかえしおっしゃっていましたが、
こどもを教えるときは、
「理解するまで、繰り返し、本気で向かい合うこと」
これが大切なんだと何回もくりかえしおっしゃって下さいました。
公開講座でもユーモアを交えながら、聴講している先生方にわかりやすく、
重要なポイントは何度もくりかえし強調して教えてくださいました。
「ああ、こんなふうに真剣に教えて下さったら子どもたちもうれしいだろうな」と自分も実感した次第。
参加された先生方もたくさんの刺激をもらったと嬉しいコメントをいくつもいただきました!
楽器センター金沢ではこのような指導者の方々の日頃のレッスンにお役立て頂ける公開講座を定期的に行っています。
次は9月を予定しておりますので、またこのブログでお知らせいたします。
ぜひお楽しみに!
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