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【リペアブログ】汚れが原因?サックスの低音が出しづらくなった話。

2024/09/10 11:20:50

こんにちは、ブラステック金沢の丸七です。

今回のブログは低音が出しにくくなったサックスのメンテナンスのお話です。

サックスを演奏した後のお手入れをさぼってしまうと怒る不具合の1つなのでサックスを吹かれている方は必読です!

「低音がなんとなく出しづらい、、時々低い音が裏返ってしまう」

と持ち込まれたサックス。

バランスは悪さをするほど程崩れておらず、タンポの締まりもそこそこOK。

低音が出しずらい原因の一部ではあるだろうけど主な原因とは思えない感じでした。

色々見ていったところ….

高音部のタンポ(High F)からうっすら光が漏れています。

分解して音孔を見てみると….

緑錆(りょくしょう)と呼ばれる銅が入っている金属に発生する汚れが発生していました。

サックスの材料である真鍮は銅と亜鉛の合金です。真鍮の様な銅を含む金属は水分や塩分など外的要因が原因で緑錆が発生します。

この緑錆がタンポと音孔の間に発生タンポの塞がりを阻害し息漏れを引き起こしていたのです。

息漏れが怒るとその箇所がオクターブキイの役割を持ってしまい低音が出しづらく音が裏返って高い音が出てしまう。というような現象が起きます。

この緑錆は発生時は柔らかいので早いうちに拭きとってしまうのが吉です。

薬剤を染み込ませ拭き取るとこんなにきれいになりました。

時間が経ち固くなった緑錆は削り落とさなければいけないので今回は初期の緑錆で良かったです。

楽器に組付けてみるとこの通り。綺麗に塞がるようになり、

試奏してみましたところ低音もしっかり鳴るようになりました。

この後は塞がりが甘くなっていたタンポを調整し若干崩れていたバランスを整えリペア完了です。

まとめ

緑錆は普段から音孔をクリーニングペーパーやモール、綿棒などでクリーニングを行っていれば今回のように沢山もりもりと溜まってしまうことはありません。

使用後のメンテナンスを習慣化することをおすすめします。

ブラステックでは様々な管楽器の修理を受け付けております。

見積りや相談は無料となっておりますので気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

Written by
Natsuki Marushichi

ブラステック金沢

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