【シルバーポリッシュの使い方に注意!】フルートのタンポをクリーニングする話
こんにちは、こんばんは、ごきげんよう。ブラステック金沢の丸七です。
とても久しぶりに修理ブログを書きます。笑
サボっていてすみません。これからは定期的に更新していきたいと思いますので是非チェックしてみてください。
さてさて今回はフルートの修理の紹介です。
とある学校さんからフルート修理の見積もりをお願いされたのですが、見てみるとなんだかタンポの所々黒やピンク色になっています。。
水滴による水カビかな、と思ったのですがどうもそうではなさそう。
やや固形感があります。
触ってみてわかりました。
犯人はこいつでした。
銀メッキや銀無垢仕上げの楽器を使っている方わわかると思いますがこれはYAMAHAから出ている楽器の表面をピカピカにする銀用の研磨剤です。
中身はこんなペーストのようなドロッとしたピンク色の液体が入っています。
正しい使い方としてはクロスなどに耳かき2〜3杯分ほどとり伸ばしてからキイや管体を磨くのですが、この楽器を使っていた方はよほどピカピカに磨きたかったのかポリッシュがタンポについてしまうほど大量に塗り広げていたのです。
ここでこのブログを読んでいる方には覚えていってほしいのですが、、
今回のこのポリッシュはタンポを汚すだけでなく、溢れたポリッシュがキイとキイの間に入り込んでしまって
・キイの錆びつき
・キイの摩耗
・シャフトの摩耗
・キイの動作不良
・パッドの密閉を阻害
などの不具合を引き起こしてしまう可能性が高いのです。
研磨剤系のポリッシュを使用する際は『極少量』と覚えておいてください。
さて、タンポの話に戻ります。
ポリッシュが固まってしまってタンポとくっついてしまっています。
汚れを綿棒などで擦ってしまうとタンポが傷んでしまうので洗剤とブラシを使ってポリッシュ落とします。
洗剤の種類は企業秘密ですが植物性で保湿成分を含有しているものを使います。
タンポは動物の腸の皮が表面に巻いてあり、その腸皮は少なからず油分を含んでいます。
その油分は時に「ぺちゃ」っとタンポの雑音を産んでしまうのですがタンポに柔軟性を持たせる役割も持っています。
(余談ですが僕の好きな無印良品のコットン100%のボタンシャツが肌触りがいいのも糸に適度な油分を持たせているからと思われます。)
普通の中性洗剤などでクリーニングしてしまうとその油分を落としてしまうのでここでは使用しません。
ブラッシングの際も柔らかすぎず、固すぎず、、タンポに合わせたブラシを選びます。
チークブラシや先細柔毛の歯ブラシを使用しました。
その結果、、
こんな感じ。
とても綺麗になりましたね。
汚れたタンポもクリーニングである程度蘇ります。
劣化したタンポは交換が必要ですがまだ寿命があるが汚れてしまっているタンポはクリーニングでなんとかなる場合もございます。
ご興味のある方は「タンポクリーニングのブログを見た」とお気軽にお問合せください◎
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タグ: フルート, 管楽器リペア, 管楽器修理ブラステック金沢