ROOTE 8のサックス、RUSTICの魅力。
経年変化。古き良き様子。などの表現として用いられる Rustic= ラスティック。
アメリカの田舎にあるBarやPubの様な古くさくも美的で懐古的。そんなあじを感じさせるルックスがたまらないのがこの“Rustic”です。
ROOTE 8 サクソフォンの中では唯一のノーラッカー仕上げのモデルで管体表面にヴィンテージの風合いを感じさせるエイジング加工を施してあります。
このRUSTICの持ち味であるのノーラッカー特有の枯れ感のあるサウンドは非常に心地よく、JAZZやPOPsから演歌まで、様々な音楽ジャンルで泣きのサックスサウンドが楽しめます。
<ROOTE 8サクソフォン “ RUSTIC “ の魅力>
・時の流れを感じさせるヴィンテージライクなLOOKS
・ストレスフリーで軽快な吹奏感
・操作性の良いテーブルキイのレイアウト
・ノーラッカー特有のおしゃれに枯れたサウンド
時の流れを感じさせるヴィンテージライクなルックス
ゴールドカラーのサックスもいいけど渋いデザインのサックスを選びたい。
他のプレーヤーと違うサックスを所有したい。
そんな方に提案したいのがこのRUSTICです。
一般的なサックスの多くには楽器の外観の保護のためにラッカー塗装が施されています。
ラッカーが塗装されていると地金の金属が空気と触れることがないため酸化して変色することがありません。
しかしこのRUSTICではあえてラッカー塗装をせずにサックスの管材を獯液に浸し長年の年月が経ったかのような加工を実施。
これによって骨董的な魅力を感じさせるルックスを作り上げました。
日本人は古くから侘び寂びの中から趣を取り出してそれを芸術として楽しんできました。
それはサックスにも言えることでしょう。
ストレスフリーで軽快な吹奏感
吹奏感・抵抗感という言葉をご存知でしょうか?
これらは楽器を吹き込んだ時に感じる重みです。
抵抗感が無さすぎてもダメ、ありすぎてもダメです。
奏者の好みにもよるのでなかなか難しいところです。
RUSTICでは、
・ノーラッカー(アンラッカー)であること
・楽器管体の音響的処理
・タンポの機密性の高さ
のこだわった加工にとって程よい抵抗感を残しながらもストレスのない吹奏感を作り上げることに成功したのです。
これによって長時間、何時間でも吹いていたくなる。
そんなサックスに仕上がりました。
操作性を格段に上げるテーブルキイ
こちらはサックスの仕組みについて。
中級〜高級機種に採用されているLowB♭キイ と LowC#キイを連動させる機構を採用しております。
これによって低音部の操作を行う際に滑らかな演奏操作が可能になります。
一般的なサックスのテーブルキイの設計だと手の小さな日本人ではなかなか操作がしづらいことも日頃の管楽器リペアの経験から感じることが多かったので、キイでストレスなく操作が可能になるように小指の届きやすい位置に調整を行なっております。
ちょっとした調整で圧倒的に操作性が上がるのです。
ノーラッカー特有の枯れた渋いサウンド
ノーラッカーという選択を行なった本当の理由はここにあります。
それは「倍音」です。
倍音は「 音 」の種類の一つで、音の響きを決定づける大切な要素です。
この倍音が多いと立体感や臨場感のあるサウンドになりますが多すぎるとぼやけてしまいます。
これを倍音を削減するのがラッカーの役割です。
ラッカーは管体を保護する以外にも、
・演奏時に発生した倍音を抑制
・奏者の周りでの側鳴りを減らし、音の遠投性を上げる
などの特性があります。
しかしラッカー処理を行なってしまったがために倍音が減りすぎてしまい、おいしい雑味が減る、音の臨場感(側鳴り)がなくなる、など演奏ジャンルにおいてはやや面白みが半減したサウンドになってしまうことが多いです。
RUSTICでは管体で発生した振動を吸収するラッカーがかかっていないため、生まれ出た振動の多くが音となって放出されます。
ノーラッカー、つまり地金が剥き出しの状態だと
・演奏時に多くの倍音を持つサウンドで演奏が可能
・非常に立体感のある響きが得られる
などの効果が期待でき、サウンドメイクの幅が大きく広がるのです。
ディティールへのこだわり
キイの設計やタンポにもこだわりを持っており、パーツについてはイタリア製のピゾーニ社のプラスチックブースターのものを採用、管体と同じくエイジング加工を施した真鍮製のサムフックを採用しています。
これによってマイルドで濃密なサウンドが得られます。
特に右手のサイドキイやサイドF#などついてはROOTE 8のフラッグシップモデルであるAnchert ”Authentic ”と同様に往年の名機たちに倣ったレトロなデザインを踏襲しております。
本当に良いものは時代が巡り巡ってまた新しい時代になっても再会できます。
往年のJAZZの巨匠たちが活躍した1940年代。
私たちが抱く故人とその音楽への追憶は新しい”モノ“だけでは為し得ません。
温故知新。
このRusticを吹きながら今までを振り返ってみてください。
追憶と現在の間に新しい何かが見えてくるかもしれません。