【Repair】張力の脅威
水上です。
今回は更新をサボっていた分長編でお届けします。。
まずは衝撃画像から。
スマホで撮ってもわかるくらいの反り・・・
スタッフ一同『釣り竿か!』と思わずつっこむレベル。
極度の順反りのせいで弦高も5mm以上に。
更に問題はそれだけにとどまらず・・・
なんとブロックインレイが、
反りの力に耐えきれずでしょうか・・・はたまた反りを直そうとロッドを締めすぎたせいでしょうか、インレイがぷっくり浮き、なおかつ変形してしまっております。
このままでは弦に干渉してしまいます。
前置きが長くなりましたが、今回は
・極度の順反りの矯正
・ブロックインレイのリペア
を行います。
反りに関してはネックアイロンで矯正。
ネックの反りの具合・ピークは1本1本異なるのでその症状に合わせスペーサー等で矯正ポイントの調整やクランピングの位置、熱する時間など様々な事を考えながらの作業。
そのあとはアイロンくんが熱の力でがんばってくれるので、画像だけではあっさりとして見えますが、奥が深い作業。
とはいえ相手は木材。
思った通りの結果になるとも限りません。
弦の張力もですが、自然の脅威はもっともっとです。
そして、ブロックインレイの方は、元々のインレイの変形が凄まじいので新調する事に。
変形してしまっているインレイを取り除きます。
こちらが新たなインレイ材
指板側の型にピッタリ合うよう罫書き
加工
その接着はというと今回はエポキシ系の接着剤を使用します。
接着剤には削りだしたローズウッドの粉末を混ぜ、接着跡を目立ちにくくします。
信玄餅の黒蜜きな粉の様なボンドを
型に流し込みます。
接着。
〜1日乾燥後〜
はみ出た接着剤&インレイ材を指板と均一に削ります。
徐々に番手を細かくし
元の指板と同じくらいの番手まで磨き
オイルまで塗ってあげるとこの通り。
インレイ材がごっそり入れ替わった様には思えない仕上がりに。
肝心の反りはというと・・・
ここまで回復。
弦高もこれだけ下げる事が出来ました。
弦を張ったまま数日様子見、極端なネックの反り・インレイの浮きがないことを確認し、無事ご返却です。
タグ: Repair買取キャンペーン実施中!!
【全国対応】【送料当店負担】【無料梱包キット】
【スマホで画像を撮ってWEB査定】
開進堂楽器 Blue Guitars (楽器センター富山 GCTOYAMA 1階)
TEL:076-433-0942 (10:00-20:00)
Mail:blueguitars@kaishindo-music.co.jp