ヤナギサワサックスを作っているところ覗いてきました!【工場見学】
こんにちは、ブラステック高岡の本間です。
7月上旬にヤナギサワサックスを製作している工場へ行ってきました!
当店でも人気のあるヤナギサワサックスがどのように作られているのか、向かう時からワクワクしていました✨
朝早くに北陸新幹線にのり、向かったのはヤナギサワサックスを取り扱っている「プリマ楽器」の担当者さんとの待ち合わせ場所の赤羽駅へ🚅
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富山県とは違った町の風景をパシャリ📷
こちらのブログでは、見学の模様
をご紹介します!
そもそもヤナギサワサックスって?
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1896年(明治29年)に日本の管楽器製造のパイオニアとして誕生したのが始まり。
その後1954年に初のテナーサックス「T-3」製作されました。
初のサックスが完成してからもうすぐ70年。歴史あるヤナギサワサックスが完成するまでを見学してきました。
ヤナギサワの工場は東京都板橋の住宅街に溶け込むように建っていました。今も昔も変わらずに板橋の地に工場を構えています。
今回、工場見学をしてきたのはこちらの2ヶ所👇
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『株式会社ヤナギサワ』:サックスの素材の初期段階の加工・製造を行っています。
・主な作業⇒管体作り、ネジ・キイ製作、キイ加工、研磨 他
『柳澤管楽器株式会社』:株式会社ヤナギサワで製造された素材を組み立てから完成までを行う会社
・主な作業⇒ポストやキイの溶接、ネジや芯金の位置調整、塗装、研磨、キイの組立、彫刻、最終調整・検品 他
この2ヶ所で世界からも人気のあるヤナギサワサックスは作られています。
今時の大きな工場というよりは、昔ながらの小さな町工場という印象がありました。実際に見たときには、こんなに周りが民家に囲まれている工場で作られているのかと驚きました。
工場内の様子、
どのように作られている?
ヤナギサワサックスは職人の手によってパーツ1つひとつから丁寧に作られています。
約600個ものパーツから成り立っているサックス。それぞれを100名近くの方がなにかしらの工程で順番に手を加え、完成まで進んでいきます。
その作業工程の一部とヤナギサワサックスのこだわりポイントをご紹介します!
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キィのパーツを真鍮板から切り出していきます。
パーツを切り出す際にかける重さはなんと60t~80t! 周りに大きな音を響かせながらパーツの部品を切り出していきます。
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パーツを切り抜いただけではキィの形にはなっていません。何度も型抜きのように機械でプレスして少しずつ完成に近づけて行きます。1つのキィパーツが完成するまでに約3~4回ものプレスが必要になるそうです。
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パーツを切り出しただけでは、周りがざらざらしており危ないため、バリを取っていきます。
この作業も機械で自動で行っているのではなく、1つ1つ丁寧に回転している刃にあてて削っておられました。
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完成したパーツをロウ付けしています。
ロウの溶ける温度と真鍮が溶ける温度が近いため、火で温める時間も見極めが必要です。2~3個のパーツを一度にロウ付けしていきます。
ここまでが『株式会社ヤナギサワ』で行う工程です。この後は『柳澤管楽器株式会社』にパーツを納品し、完成までの工程が始まります。
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丸めた管体は隙間があるので、その部分を溶接していきます。その溶接した部分にへらを押し当てて溶接痕を消していいる作業です。足を台の上に乗せて、体全体を使ってへらを動かしていました。見た目と手に伝わる感覚で溶接した際にできた痕を消しています。職人のなせる技ですね。
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工程が終わるごとにバフで磨いて綺麗にしていきます。次の工程に進んでしまうと消せない傷があるといけないので丁寧にバフ掛けをされていました。
ヤナギサワのこだわりポイントの一つだそうです!
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管体1本1本に手彫りの彫刻を施しています。自分の手に合った彫刻を彫るための道具を作るところからスタートされるとのこと。なので、道具の違い・動かし方の違いなどから彫刻を彫る方によって少しの差が生まれて彫刻に味が出てきます。
右の写真が上位機種シルバーモデルの特別彫刻。1本彫刻を彫るのに1日かかるとのこと。立ったり座ったりしてそれぞれの部分を丁寧に彫っておられたのが印象的でした。
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キィポストをはんだ付けして…
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キィポストの隙間に合わせてキィを調節、その他部品を取り付けていきます。
ここでも少しですがそれぞれの管体に合ったキィへ調整するため、個体差につながっていきます。
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タンポをつける担当の方がおられ、丁寧にタンポを付けていました。
タンポの付いたキィとそれに合った管体は組み立て作業へ…
両側に10人程ずつ前を向いて座っており、真ん中の机には組み立てされている管体が。それぞれバネをつける人・上管を組み立てる人・下管を組み立てる人と別れて流れ作業で組み立てていました。
組み立て後は最終検品に。不備があった場合はその作業まで戻されるそうです。
検品を通ったものは出荷するために袋に入れてケースにしまった後、1つずつダンボールに入れられて倉庫で出荷を待ちます。
まとめ
今回見学させていただいたヤナギサワサックスの工場は、作業行程の写真を見て分かるように、機械にばかリ頼らず、細かい作業も手作業で行う事を大切にされておられました。また、ハンドメイドにこだわっているからこそ、その楽器ごとにも小さな違いが生まれて、それぞれの個体差につながっていることを実感しました。
工場を案内してくださった常務執行役員の栁澤孝栄氏と社長の柳澤信成氏から、サックスへの想いやヤナギサワサックスの歴史などをお聞きすることが出来ました。現在のヤナギサワサックスが完成形ではないそうで、日々研究もされておられます。
ヤナギサワサックスが日本の工場で1つ1つのパーツから職人さんの手作業(ハンドメイト)にこだわって作られている事、職人の想いをこのブログや接客を通してお伝えできたらと思います。
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前:池田・本間・西岡
ヤナギサワサックス×漆ぬり
以前、管楽器専門月刊誌『パイパーズ』にも掲載されていた”漆塗りのサックス”を見せていただきました。
想像以上の美しさで「すごい」という言葉しか出てきません…
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この「漆サックス」は、富山大学芸術文化学部で漆芸を学んだ生徒さんの卒業制作として手掛けたのがきっかけで誕生しました。
製作者さんは直接柳沢に連絡し協力を依頼。社長の信成氏はその方の熱意もそうですが、面白そうだという事で協力したそうです。
今まで製作された「漆サックス」は合計7本。そのうちの貴重な2本を見せていただくことが出来ました♪
タグ: MusicSummer, YANAGISAWA
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ブラステック高岡