【フルート】メカニズムについて
みなさんこんにちは!ブラステック白山です。
今回のブログでは、フルートのオプションについてご紹介いたします。
これからフルートの購入を考えている方にはぜひ読んでいただきたい内容になっていますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
・リングキイとカバードキイについて
・キイの配列について
・Eメカニズムについて
・トーンホールのつくりについて
・C足部管とH足部管について
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リングキイとカバードキイについて
フルートにはカバードキイとリングキイの2種類のキイタイプがあります。
■カバードキイ

カバードキイは、キイカップがフタ状のため、キイが孔を確実に押さえ、息の漏れを防いでくれます。
息漏れの心配がなくキイを押えやすいので初心者さんにおすすめです。
また、手が小さい方や指が細い方、乾燥しがちな方にもおすすめです。
プロでもカバードキイを使用する方もいらっしゃいます。
カバードキイのデメリットとしては、現代曲の高難度な曲になるとリングキーではないとできない奏法があることです。
■リングキイ

リングキイはキイの中心に穴が空いており、自分の指で孔を押さえます。
そのため、キイを押さえる技術が必要になり、カバードキイに比べて慣れるまでに時間がかかりますが、穴を塞ぐために正しい指の置き方を身につけることができます。
そして、指先に空気の振動を直接感じることができるため、細やかな響きのニュアンスをコントロールすることができます。指をずらすなどの操作で音程の自由度が高いのも魅力で、少しずつ開けながら音をつなげて吹くグリッサンド奏法も可能です。
デメリットとしては、連譜などで指を早く動かす際にうまく穴が塞げず、音を外してしまったり、足部管のキーで小指が動くときに薬指が動いてしまい、息もれして音が出なかったりすることがあることです。
また、手の大きさが足りない・指先が細い・指先が乾燥肌・右手の中指と薬指の間が開かない という方はリングキイで十分な演奏をすることがが難しいかもしれません。
リングキイに慣れないうちはプラグをつけて演奏することが可能ですが、どのメーカーも同じモデルでもリングキイとカバードキイでは音孔の位置などが少し異なり、カバード仕様・リングキイ仕様のつくりになっていますので、少しずつプラグを外してリングキイに慣れるようにしましょう。
キイの配列
フルートにはキイの配列が2種類あります。
それが、オフセットとインラインです。
■オフセット

オフセットキイは、左手薬指で操作するGキイ(四角で囲ってある部分)が前に出ており、指の長さに合った配列になっています。
指を置いた時に自然とキイを押さえることができます。
そのため、手首にかかる負担が少なく、お子様や手が小さい方も吹きやすいです。
■インライン

インラインキイは全てのキイが一直線になっています。
オフセットとは異なり、左手薬指で操作するGキイ(四角で囲ってある部分)が前に出ていません。
そのため、左手薬指がキイに届きにくく、キイを確実に押さえるのに技術が必要です。
慣れないうちは手首の負担が大きく、間違った奏法でいると手首を痛めてしまう可能性もあります。
手が小さい方は慣れるまで時間がかかるかもしれません。
Eメカニズムについて


1枚目がEメカニズムあり、2枚目がEメカニズムなしです。
上の写真で四角で囲ってある、キイカップとキイカップの間にある足のような部分のことをEメカニズムといいます。
Eメカニズムとは、フルートの構造上、出しづらい第3オクターブのE音(ミ)を発音しやすくするためのキイシステムです。
Eメカニズムが付いていないと、その隣の表G#キイも一緒に開いてしまいます。
そこで、その表G♯のキーだけを閉じようというのがEメカニズムです。
Eメカニズムが付いていないフルートは一つキーが多く開いているため、3オクターブ目のEの音が出にくくなってしまいます。
メーカーや機種によってEメカニズムが標準装備でついている場合やオプションで選ぶ場合がありますので、フルートをご購入される際は注意が必要です。
トーンホールのつくりについて
フルートにはトーンホールの作りが2種類あります。
それが、ドローンタイプ(引き上げ音孔)とソルダードタイプ(半田付け音孔)です。
トーンホール部分をよく見ることはあまりないと思いますが、トーンホールのつくりによって音色や重量、価格にも差が出るんです!
では、この2種類でどう違ってくるのでしょうか。

■ドローンタイプ(画像右)
ドローンタイプは、トーンホールを管体から引き上げてその先端を外側に丸めて製造しています。
トーンホールと管体の繋ぎ目を見るとややカーブしていて繋ぎ目がありません。
トーンホールの上部はカールしてあり、丸みがあります。
音の立ち上がりが良く、軽快な明るい響きが得られます。
ソルダードトーンホールに比べ制作の手間がかからないため、比較的安価なモデルに採用される傾向があります。
■ソルダードタイプ(画像左)
ソルダードタイプは、管体とは別にトーンホールのパーツを製作し、ハンダ付けして製造しています。
トーンホールと管体の繋ぎ目をよく見ると線が入っているように見え、繋ぎ目があります。
トーンホール上部はドローンタイプのようなカールはありません。
音の粒だちが良く、適度な抵抗感があり深い響きが特徴です。
ドローンタイプより重量が少し重くなります。
C足部管とH足部管について


1枚目がC足部管、2枚目がH足部管です。
C足部管とH足部管では音色などの違いもありますが、一番の違いは最低音です。
C足部管の最低音はC(ド)ですが、H足部管の最低音はH(シ)で、半音違います。
一般的に使用されているフルートはC足部管です。
プロや音大生、音大を目指す学生やフルートの演奏に力を注いでいる方はH足部管を使用している場合が多いです。
一般的にはC足部管で演奏できる曲がほとんどですが、オーケストラ曲や現代曲などを演奏する際にH(シ)を使用することがあります。また、H足部管はC足部管に比べて高音を安定して出せるというメリットもあります。
C足部管は明るく輝かしい音色で、H足部管は深い落ち着いた音色です。
ですが、H足部管は、管体の長さが長くなりキイも増えるため、重量が重く、価格も上がります。
材質について
フルートは、材質によって音色や価格が異なります。
こちらのブログでは、フルートの材質による違いについてまとめてありますので、ぜひご覧ください。
最後に、フルートは他の楽器と比べて同じモデルでもキイの配置や作りが違ったり、オプションがあったりします。
自分にあったフルートを選ぶためにも、今回のことをぜひ覚えてみてくださいね♪
フルートをお探しの際はぜひブラステック白山までお越しください。
実際に試奏しながらお客様のご要望に合ったフルートを一緒にお選びいたします♫

ブラステック白山