「美しさと演奏性」West Field Guitar Craft / Yukihana
Aloha!
ウクレレカラーズの池田です!
先日ブログにて紹介いたしましたWest Field Guitar Craftの「Yukihana」をもう少し深堀りしていこうと思います。
[West Field Guitar Craft]
設計から木工、塗装、組み込みの一連を彼一人で行い、磨き上げられた職人技をもって一本を創ります。
ルシアー西野俊祐氏は2012年からクラシックギター工房の大御所である河野ギター製作所に勤め腕を磨きつつ、2019年に自身のブランド[West Field Guitar Craft]を起ち上げた真摯で勤勉な気質。
ギターやウクレレのみならず、アーチトップギター、ベースなども製作しており、「一つの楽器を極めるために多くの楽器を知る必要がある」という理念の下製作を行っている事、製作こそ一人で行っておりますが、一人では抱えきれない程多くの賢人達の知恵と知識に支えられて作られています。などの言葉をホームページ上に残しており彼の人柄が伝わってくる。
ブランドネームが彼の苗字である「西野」からとっているのは少しお茶目でユーモアもあります。
▼以前のWest Field Guitar Craftのブログはコチラ▼
West Field Guitar Craft / Yukihana
カーリー杢のがしっかりと出た乳白色のホワイトシカモア、ローズウッドとアバロンのバインディング。その美しさにまずは目を奪われる事と思います。
ボディ
ボディ材のホワイトシカモア、あまり聞き馴染みのない方もいらっしゃるかと思います。
キルト杢やカーリー杢が出るものがあり、ヴァイオリンのストラディバリウスの甲板として使用されていたことでも有名な木材です。
ムクロジ科カエデ属の木材でギターなどで良く使用されるメイプルと仲間となっています。
メイプルとの違いとしましては、シカモアの方が白みが強い、ヨーロッパが産地である点などが挙げられます。
サウンド面ではレスポンスは良いものの、高音が控えめで耳に痛くない落ち着いた音質を持っています。
バインディング
ボディ外周にはローズウッドとアバロンのバインディング、ウッド製ヘリンボーン柄のロゼッタが施されております。
細かい作業も非常に丁寧で技術力の高さが覗えます。
全体の雰囲気を左右するバインディングですが、アバロン貝という派手目な素材を使っておりますが全体の印象としましては非常に落ち着いておりエレガントな風合いです。
普段は見えない箇所になりますがボディエンド部分にも同様のバインディングが施されており細かな箇所にもこだわりが感じられます。
エンド方向からの見たバインディングとホワイトアカシアの杢が非常に美しく、私個人の推し画角となっております。
指板
指板材には通称マグロともいわれる真っ黒なエボニーを使用。
ウクレレではフラットな指板面のものが多い中、指板にRをつけることで押弦がしやすく、特にセーハが必要な場面での演奏性が格段に高くなっております。
フレット周りではオーバーバインディング加工を採用。オーバーバインディングにすることで経年(乾燥など)によりどうしても発生してしまうフレットのバリが発生しにくくなっております。
細かな箇所ですが演奏性を確保する上で非常にありがたい加工となっております。
指板エンド部分にはWest Field Guitar Craftのメタルロゴが入っているのもワンポイントです。
ヘッド
ヘッド中央には青いバラが描かれております。
モデル名の「Yukihana」の通り雪の中で咲く花がイメージされています。茎の部分はブランドロゴがイメージされ描かれております。
ヘッド上部には青いバラと同じくらい印象的な穴があけられています。
全体重量を考えられて軽量化がはかられています。穴の周りにはロゼッタと同じヘリンボーン柄で飾られており全体の統一感が高まっています。
ネック
ネック材にはアコースティックギターでも使用されるホンジュラスマホガニーを使用。
通常のウクレレの弦高が約2.5mm~3.0mmに設定されているのに対し1.7mm~2.0mmと非常に低く設定されています。
そうすることで軽く押さえるだけで音が出るようになります。
また一般的には弦高を下げるとサドル自体の高さも無くなり音に張りがなくなってしまいますが、設計段階から低めにすることを前提に作りあげるためサドルの高さを十分に残っており張りのあるサウンドとなっております。
パーツ
ナットとサドルには丁寧に成形されたオイルボーンが採用され、チューニングの安定性は勿論弦の柔らかな響きが余すことなくボディに伝わり、木材からしっかりと響いてくるのが体感できます。
ペグには絶対的信頼度のGotoh / UPTが採用されております。
フリクションペグ様にボタンを固く締めつけることなく逆転のリスクを軽減し、滑らかな回し心地と安定したチューニングが得られます。
メイプルの仲間ということで硬めの音を想像する方もいらっしゃるかと思いますがそのようなことはなく、
コアなどに比べるとやや高音寄りの重心、単音でもコード弾きでも1音1音の発音がよく輪郭がはっきりしている印象で、ポコポコとした響きが特徴的な柔らかなサウンドです。
ボディ鳴りも良く軽く弾いてもしっかりとした音量が出てくれるのも魅力です。
試奏動画もございますのでご確認ください。
ルシアーメイドの作品がお求めやすい価格なのも非常に嬉しなポイント。
Ukulele Colorsが新たに提案するハンドメイドウクレレ「West Field Guitar Craft」。
ぜひお確かめください。
それでは、
Mahalo!
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