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ヤマハ掛川工場で研修を受けてきました

2024/10/15 01:19:48

こんにちは、

ピアノクラウド富山の吉田です。

今日は、先日ヤマハ掛川工場で

ピアノ作りに携わるその部門のトップから

「ヤマハピアノの設計思想」

「コンサートピアノの考え方」

等の研修を受けてきたのでそのご報告を。

⇧ヤマハ 掛川工場 ハーモニープラザ

先ずは

ピアノ開発部部長 泉谷仁氏

『ヤマハピアノの設計思想』について

キーワードは三つ

『表現力』 『耐久性』 『持続性』

●まるで一つの木から削り出したようなロスのないボディ。

●精度の高い乾燥技術と工業機械を駆使してバランスの優れたピアノを目指す。

●EU RoHS指令など、規制要求を順守。

一通りの講義を聴いたあと、質問してみました。

ヤマハピアノの優位性は?

他社のことはよくわからないので、コメントできませんが、とおっしゃった上で、

木材の乾燥についてはかなりのノウハウの蓄積がある、という自信をほのめかされました。それと接着技術も。接着剤にはかなりのこだわりと進化があるようで振動を阻害する要素をいかに少なくするかが突き詰められている様子です。

それともう一つ、

「昔のピアノの方が良い木を使っているので音がいい」という都市伝説みたいなものについてお客様から質問されることがあるのですがどう思われますか? と訊ねたところ、とてもわかりやすく、理論立てて、そして腑に落ちる回答をいただくことができました。

えっ? その回答ですか? ・・・ここでは伏せます。 はい、自分で弾いて、いいと思ったピアノを選べばいいんです!  こんなネットでの情報収集なんて本物を大切に使いたい貴方には相応しくありません。

先ずは、直にピアノに触ってみましょう。

楽器事業本部 FPグループ 堀田 哲夫氏  

幼少期からピアノを弾き、大学では建築学科でコンサートホールの音響に関する研究を行う。新CFX開発プロジェクトでは、ピアノ開発部門、研究開発チーム、要素技術開発チームなど約60名体制の開発を主導。

『コンサートピアノの考え方』について

冒頭、「茶道の道具を外国人が売り込んで来たら?ということをイメージしてみてください」と言われ、単に機能性だけを追求するのではなく歴史、文化、思想をリスペクトした上に制作することが重要、とおっしゃったことに深い感銘を受けました。この辺り、F1のようにライバルより速いことが求めらる分野とは違うんですね。堀田さんは大学で建築音響を専攻、2004年京都大学工学研究科修士課程修了。さらにピアノ演奏でも1996年第50回全日本学生音楽コンクール ピアノ部門 全国大会第1位。そして2011年からの2年間はドイツのヤマハ販社YMEに駐在し、音楽文化の奥深さや楽器の変遷などを現地で学んできたという圧倒的なキャリアの持ち主。その目指すところはヤマハのホームページでも詳しく紹介されています。

『感性を研ぎすます、至高の音の探求』#1 「一体感」というピアノの新しい可能性
『感性を研ぎすます、至高の音の探求』#3  作り手と使い手の、「感性」のこれから

工場見学

ヤマハグランドピアノの購入に伴い、掛川工場のハーモニープラザで選定すると、約1時間の工場見学をすることができます。今回はその見学コースには入っていない、板材を貼り合わせる製造の初期段階からしっかり時間をかけて見せて頂きました。いろいろお伝えしたいことはあったのですが、残念ながら写真撮影は禁止。でも、ちょっと見れば違うんだもの。木材の張り合わせ、ミルフィーユの色が。素材を選ぶってこういうことか・・・。

ピアノの心臓部とも言われる『響板』 。あらかじめピアノのボディに合わせた形になっているのですが、それでも最後は個体に合わせて1台1台裁断されます。その端材を特別にいただくことができました。

ちなみに厚さは実測9mm。

軽くて弾力があります。真横から見てみましょう。

約10cmの幅の板を横に並べて接着してあるんですね。その境目がはっきりわかります。

で、話はここから。この端材を両手で持って力を入れて、ポキッと折ります。

一番弱そうな部分は、接着面。あの境目でパキッ!といきそうなのですが、全然、別のところで折れてしまうんですね・・・掛川工場で試したときは。でも、この端材(個体)のしなり方を見ると、なんか、嫌な予感。今度、お客様がお見えになった時に実際に折ってもらう予定が、ちょっと力を入れすぎたのか、折れてしまいました。結果は・・・

接着面ではありませんでしたが、その部分に近いという、ちょっと歯切れの悪いサンプルに・・・。まあ、こんなこともあります。

ハーモニープラザのエントランスにはいろいろな楽器が。

その一角にはリヒテルルームが。

NHKの「プロジェクトX」でも取り上げられてました・・・『リヒテルが愛した執念のピアノ』。ピアノづくりの奥深さ、そして調律師 村上輝久さんに敬意を感じずにはいられない内容。

ちなみに、リヒテルルームのピアノはお客様も弾くことができます。選定で掛川に行かれたときは是非、立ち寄ってみてください。

では、次はピアノクラウド富山でお会いできますように。

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Written by
Shogo Yoshida

ピアノクラウド富山

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076-433-0165
(月~土:10:00〜20:00 日祝:10:00〜19:00 水曜定休)

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