おすすめ書籍 赤松林太郎著「虹のように」
こんにちは、吉田です。
さて、今更ですが、赤松林太郎先生のエッセイが出版されています。
本書のオープニングは2000年のクララ・シューマン国際ピアノコンクールのファイナル、最後の和音を鳴り響かせ盛大な喝采に包まれるところから始まります。
日本のシンドラーと言われる杉原千畝(すぎはらちうね)氏に憧れ目指すは外交官。
その外交官になるにしても音楽での節目を作るべく神戸大学四年の時に十分な準備をしてコンクールに臨み、これを最後に音楽をやめるつもりいた著者。
先に二人のファイナリストの演奏も聴いていて優勝を確信した・・・なのに・・・
はい、ここから先は実際に本を読んでお楽しみください。
目次
……Ⅰ……
第1章 ピアニストとして生きる
第2章 あふれる音楽
第3章 パリ
第4章 ハンガリーの丘で
……Ⅱ……
第5章 ピアノと向き合って
第6章 闘うピアニスト
……Ⅲ……
第7章 虹のように――ヨーロッパからの手紙
第8章 音楽の万華鏡
目次は以上のようになっていますが、「闘うピアニスト・赤松林太郎」が誕生するまで、そしてそれを支える日常、さらに音楽との向き合い方など、興味深い話や思考が盛り沢山。
例えば、いわゆる「コンクール荒らし」で食いつないだパリ留学時代の話などは、是非ともこれから大学に進学されるお子様をお持ちの方に親子で読んでいただきたい内容。自発・自律・自立ということがどういうものなのか、生々しく描かれていますし、ピアニスト赤松林太郎の強烈な個性、圧倒的な存在感と説得力あふれる解釈がどこから来るのか、その舞台裏も惜しむことなく紹介されています。
先生には今まで二度お会いしましたが、お話しする度に「世の中にはこんな人が実際にいらっしゃるんだ」、とため息がでるような感覚に包まれます。
またいつか、講座やレッスンでお招きすることもあると思います。この本を読んで、是非「生・赤松林太郎」先生にも会いにいらしてください。
上の写真は2016年6月に楽器センター富山でのセミナー風景。
このあとヨシダは赤松先生と人には言えない所でランチ。楽しいひと時でした。