【レポート】黒河好子のさぷりエクササイズ
楽器センター金沢の織田です。
先日レポートいたしました10/18のピティナ・ステップでアドバイザーをつとめてくださった黒河好子先生ですが、引き続き翌日にも公開講座でレクチャーをしていただきましたので、その模様もお届けいたします。
学生の時分にピアノを習っていたはしくれとしてですが、「もっと指が回るようにするにはどうすればいいんだろう」とか「こういう表現をしたいとき、どうしたらそれに見合った音色をつけることができるんだろう」と悩んだ思い出が頭をよぎったのですが、みなさんもご経験はございませんか?
なおかつ、歌や合唱のレッスンでも「頭のてっぺんから音が抜けていくように歌って」なんて指導を受けますけど、正直それは感覚でしかないですよね。先生が言うことには間違いはないんだろうけどどういう理由からなのだろう・・・なんて思ってしまったこともあったりしませんか?
黒河先生はPianoサプリシリーズをはじめとした、ピアノ演奏のためのノウハウがもりだくさんのテキストをだしていらっしゃいますが、そのどれもが理にかなった指導法ということが、今回のレクチャーで身にしみるほどよくわかりました。
レクチャーでの使用テキストはこちらです。
まず先生がおっしゃったのは、ピアノの弾き方は「指で弾く」か「腕で弾く」ことにわけられるということ。
成長期のお子さんだと、なかなか指で弾くといっても指の筋力がまだまだ未発達でパワーがどうしてもたりません。ですから、まず腕で弾くことから教えていくと音の強さが違うそうです。・・・確かにステップでもショパンなどを聴いていると、小学生くらいの生徒さんだと腕で弾いているほうが情感豊かに感じたりしますよね。
しかしながら、中高生になっても腕だけに頼るだけでは作曲家の意図を読み取って表現していくことはできません。ですから、身体の成熟とともに「指で弾く」ためのトレーニングをはじめ、手の筋力をつけていく必要があります。
手のひらの筋力トレーニングや、関節と筋力のバランスをとっていく重要性など、身体の構造を分かっている上ですすめられていく黒河先生の指導は目から鱗の数々。
なかでも印象的だったのは、姿勢をよくしなさい、ってピアノを弾く時よく注意されたものですが、「姿勢をよくする」ということは、「関節が自由に使える」といえるんだそうです。一つひとつ納得できる先生のお話からは耳が離せませんでした。
理にかなった先生のお考えがたくさんつまった「さぷりエクササイズ」は当店でももちろん取り扱っておりますのでぜひご興味のある方はスタッフまでお声掛けください!
今回のお話を聞くに、「ピアノの先生」というのは生徒さんの身体の成長と演奏の上達具合とあわせて見守ってくれる、そんな存在なのだなとあらためて感じました。
聴講された先生方も、黒河先生のひとつひとつの言葉にうんうんとうなづきながら熱心にメモをとられていて、いただいたアンケートでも嬉しいお言葉をいくつもいただきました。いくつかご紹介させていただきます!
「今日レクチャーいただいたことを早速生徒たちのレッスンにとりいれていきます!」
「子供たちに教えるときには、理論をおしえることが大切だということをあらためて実感しました」
「先生のメソッドを時間をかけて勉強できる機会をもっと作っていただけたらと思います」
楽器センター金沢では、ピアノの指導者の方々がレッスンにすぐとりいれられるような講座をこれからも続けていく予定です。
またこのブログなどでお知らせしていきますので、今後もチェックをどうぞよろしくお願い致します!