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トランペットの王様、Schilke(シルキー)ってどんなブランド?【10/19更新】

2022/02/24 04:11:47

トランペットのブランドといえばパッと思いつく有名なものはVincent Bach(ヴィンセント・バック)でしょう。

しかしそのBachと並びそれ以上とも称されるハイクオリティ、ハイパフォーマンスのブランドもあります。

その名もSchilke(シルキー)。

今回のブログではシルキーの魅力と歴史をご紹介いたします。

<目次>
・シルキーってどんなブランド? 〜使用ミュージシャン〜

・シルキーの歴史、創業者

・シルキーとヤマハの関係性

・現代のシルキー

・シルキーのストックリスト





シルキーってどんなブランド?

シルキーはアメリカのラグジュアリーな金管楽器ブランドです。

精巧な作り、ハイポテンシャルな楽器の演奏性からプロのユーザーも非常に多く、トランペットの王様と呼ばれることもしばしば。

創業以来、ビル・チェイス、ランディ・ブレッカー、マーヴィン・スタム、アドルフ・ハーセス、アルトゥーロ・サンドヴァル、ダスコ・ゴイコビッチ、ジョン・ファディス、ルー・ソロフ、アラン・ルビン、リック・バティスト、リン・ビビアーノ、ジョニーマリード、ディジー・ガレスピー、カナディアン・ブラスのメンバー

などなどトップレベルのミュージシャンが愛機として使用してきました。

シルキーの歴史
創業者はレノルド・シルキー。

1910年6月30日、シルキー創業者のレノルド・シルキーはウィスコンシン州で生まれ、8歳でコルネットを吹き始めました。

10代になる前に、フランク・ホルトン社で演奏するプロの音楽家としての生活を始め、楽器製造の基礎も学んだそうです。

青年期のシルキーはベルギーのブリュッセル音楽院で1年間学んだ後、18歳でアメリカに戻りシカゴに移住。

シカゴ大学とノースウェスタン大学で勉強を続けながら、プロとして活躍する日々を送りました。

幼い頃からホルトン工場で活躍し、さらに貿易学校で学んだ結果、彼は工具や金型の職人として熟練し、銃器や金管楽器の製作にも手を染めていた。

この間、シカゴ交響楽団の首席トランペット奏者であるエドワード・ルウェリンに師事し技術の向上にも努めました。

ベルギー滞在中、シルケは18世紀の楽器設計者であり音響科学者でもあったビクター・マヒヨン氏の音響学的な考えに触れることになります。

これがシルキーの作るトランペットの源流かもしれません。

シルキーは数値とコンタクトマイクとオシロスコープを使った測定により、さまざまな音を分析しました。

管の直径を調整したり、これらのポイントで幾何学的な配列への侵入をなくすことで、彼は全体のイントネーションを改善しました。

また、シルキーは金属学や音響に関する物理学も研究していました。

彼はさまざまな合金の実験を行い、金管楽器のさまざまな部分に異なる合金を使用した場合の吹奏感と音色への影響について理論を立て、検証を繰り返しました。

親しい仲であったでシカゴ交響楽団のトランペット奏者、エルデン・ベンジや、ヴィンセント・バック、エルンスト・クチュリエと同様、シルキーは機械加工と音の科学の知識を駆使して、市場に出回っている楽器への不満から自作の楽器を作り上げたのです。

シルキーの演奏の師匠であるエドワード・ルウェリンが1936年に亡くなり、1937年にシルキーはシカゴ交響楽団で演奏するようになりました。

エルデン・ベンジの退団に伴い、ついにシルキーは1938年に首席トランペット奏者へと上りつめました。

その後1951年に退任するまでオーケストラに在籍しました。


ブランド、シルキーの誕生 〜 ヤマハとの関係性 〜

シルキーはホルン奏者であるフィリップ・ファーカスとともに会社を設立し、それをシルキー・ミュージック・プロダクツ・インコーポレイテッドに発展させ1956年に単独経営となりました。

ついに名門ブランド、Schilkeの幕開けです。

1966年にはYAMAHAがシルキーを楽器製造におけるアドバイザーとして雇い、エルデン・ベンゲ、フィリップ・ファーカス、アーノルド・ジェイコブスなどの元同僚であり演奏仲間の協力のもと、ヤマハがアメリカ市場にマーケットを広げることを支援しました。

この技術提携があったおかげでYAMAHAのトランペットの設計開発の技術が革新的に向上し、現在のヤマハトランペットの原型を築けたのはシルキーの功績と言っても過言ではないでしょう。

マウスピースに関してもシルキーの設計はヤマハマウスピースのベースとなっており、寸法や特徴の番号付けは今尚共通です。

シルキーはヤマハのコンサルタントとして、また自身の会社の経営者として精力的に活動しながらも1982年9月5日、アリゾナで腎不全のため病に伏しこの世を去りました。


現代のシルキーブランド

息子のレノルド・E・シルケと娘のジョアン・シルキーが会社のオーナーとなり、2002年10月にゲッツェン社のベテランであるアンドリュー・ナウマンに売却されるまで経営されていましたが、経営母体が変わってもシルキーブランドは存続。

シルキーが作り上げてきた伝統は今でも守られており技術の継承も確実に行われています。

プロフェッショナル市場向けにシルキーが設計した楽器とマウスピースの製造を続けられシルキーの楽器やマウスピースは国、年齢、プロアマ問わず非常に多くの金管楽器奏者に愛されております。



いかがでしたか?

昔から作られているものをただ継承していくのではなくシルキー自身が学問、研究、演奏技術、加工技術のイロハを網羅し、それらを楽器作り落とし込んだ結果が今のシルキーに生きているのです。

トランペット吹きであれば誰しも一度は憧れを抱くシルキーブランド。

吹いたことがない方はいつか吹いてみてください。

トランペットの世界観がわかるかもしれません。


Schilke Trumpet Stock

SB4-OT SP

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Written by
Natsuki Marushichi

ブラステック白山

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