ピアノの下に敷くフラットボード

2023年1月20日

MPCピアノメンテナンスの調律師 粟野です。

昨年末にピアノをご実家から移動されたお客様の調律の際にフラットボードを設置させていただきました。

厚さ約2cmのボードは床を補強し、キャスター4ヶ所にかかるピアノの重さを分散させる効果があります。畳に設置する場合は左右1枚ずつ敷板という木の板を使い設置しますが、柔らかいのでどうしても四角い敷板の痕が残ってしまいます。

フラットボードはピアノの底に1枚の大きな板を引き、その上にキャスターを固定するインシュレーターを乗せてピアノを設置します。そうするとピアノ全体の重さを分散させ、安定して支えることが出来るのです。

フラットボードにはピアノを床暖房の熱から守る断熱効果のあるタイプもあります。床暖房の熱が伝わる場所にピアノを置くと調律やタッチの調整が乱れやすくなることがありますが、断熱効果のあるフラットボードでそれを防ぐことが出来ます。

フラットボードとインシュレーターを合わせて設置するとペダルの位置が高くなり、踏みにくくなる場合があります。適度な高さの板をペダルの下に置くと踏みやすくなります。専用品もあります。

ピアノは一度設置すると、簡単に動かすことは出来ません。調律師にご相談頂ければ、ピアノとお客様に最適な設置場所や設備用のアクセサリーをご提案させていただくことができます。ピアノの専門家である調律師になんでもお尋ねくださいね。