二酸化塩素によるピアノの被害

2021年11月10日

工房でピアノの整備をしている安田です。

今回は除菌剤によるピアノの被害について。

調律師がお客様のお宅のグランドピアノを調律しようと屋根を開けると弦が真っ赤に錆びついていたそうです。

腐食したピアノの弦。頑張って錆を落としてもこの状態です。腐食した弦を元に戻すことはできません。

拡大してみると被害の深刻さがわかります。

原因は置き型の除菌薬でした。

この除菌薬の主成分である二酸化塩素は酸化作用があり、金属を腐食させるそうです。

「二酸化塩素 錆」で検索するといろいろ出てくるので参考になります。ピアノの被害についての記事もあります。

感染防止のために様々な除菌グッズを使っておられる方も多いと思いますが、人には良くてもピアノには害になる物もあります。

とりあえず二酸化塩素が含まれている製品はピアノの部屋には置かないほうが良さそうですね。

我々も勉強中ではありますが、ピアノの除菌についてのご質問等あればお問い合わせください。