アップライトピアノMC301の整備

2021年10月21日

工房でピアノの整備をしている安田です。


ヤマハアップライトピアノMC301を整備しました。

このピアノはエントリーモデルと呼ばれるピアノです。いくつかの装飾を簡略化したり素材を見直したりしてお求めやすくしていました。

発売当時の価格は39万円。同時期のUX3が70万円だったことを考えると買いやすい価格であったことがわかります。

それでも構造や音色に影響を与えないよう配慮されているので製造から30年以上経っていてもしっかり整備をすればまだまだ使えます。

打弦機構の修理の様子。劣化したパーツを交換しています。

変色した白鍵前面の貼り替え作業。

ペダルは外してすみずみまで磨きました。

外装の傷もできる限り落としました。写真は打ち傷の補修作業です。

このMCはいろいろなモデルが製造されました。暗めのウォルナット、明るめのウォルナット、白い外装、脚の無いタイプなど。当時は好景気で部屋のインテリアの好みも多様化していたので、その声に応える意味でもそれまでには無かったデザインがピアノにも求められた時代でした。

このMC301は内部・外装の修理をして調整・調律を済ませてから店頭へ展示されました。

当社では年月が経っているピアノでもしっかりと修理・調整をいたします。

もうずいぶん調律してないけど久しぶりに調律したいという方は当社へお問い合わせください。