2021年10月3日
調律師の粟野です。
先日はじめて調律させていただいたお客様のお宅で王冠のような木目ピアノに出会いました。
ヤマハアップライトピアノW101Bです。
このピアノは美しい模様を持つローズウッドの板目の木材をはぎ合わせて作り出してあります。
ピアノ本体から外した外装を床に並べてみると、このピアノの木目の素晴らしさに惚れ惚れしてしまいます。
上前板と一体になった譜面台も4枚の板目の木材をはぎ合わせてあります。世界でひとつしかない、自然がデザインしてくれたかのような木目でした。
たくさん弾きこまれたハンマーは弦の跡が深くついていたので表面を削り、ハンマーが弦を叩く位置も調整しました。ハンマー整形は弾きこまれてきつく感じられる音色を整える、大切な作業です。
鍵盤の弾き心地の調整と正しい音への調律も時間をかけて行い、お客様にご満足いただける仕上がりになりました。
お客様の許可を得て撮影させて頂きました。